一流の達成力

原田メソッド「オープンウィンドウ64」
未読
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原田メソッド「オープンウィンドウ64」
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一流の達成力
出版社
フォレスト出版

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出版日
2017年03月19日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

2023年3月のWBCで大活躍した大谷翔平選手。彼が自身の夢を実現するために使っていた碁盤目状のシートを目にした人も少なくないだろう。8球団からドラフト1位指名されることを目標に掲げ、そのために必要な要素を8つ、さらにその要素を達成するための行動目標がそれぞれに8つ、計64個の行動目標がびっしりと書き込まれたシートだ。

このシート「オープンウィンドウ64(OW64)」を考案したのは、本書の著者のひとりである原田隆史氏だ。「原田メソッド」とも呼ばれるこのシートを活用し、夢や目標を達成した人は数えきれない。企業の研修や人材育成にも使われ、これまで延べ350社、7万人への指導実績がある。

本書では、OW64の概要や活用方法とともに、夢や目標を実現するためのポイントが解説されている。夢や目標を考えようにも、何から考えれば良いのか雲をつかむような話で、なかなか前に進むことができない人も多いだろう。要約者自身もそのひとりであるが、本書を読むことでまず1歩目を踏み出す準備が整ったように感じる。また、大谷選手ほどの人物であっても、誰もが再現できる方法で目標を管理して自分を律していたと思うと、にわかに勇気が湧いてくる。

要約者は自身を「運が悪い」と考えがちだったが、本書の「運は意図的に引き寄せられる」という内容を読み、認識を改めた。運を上げ目標を達成するためにも、すべての方に本書をおすすめしたい。

著者

原田隆史(はらだ たかし)
1960年大阪市生まれ。株式会社原田教育研究所 代表取締役社長。北海道・大阪・東京・京都教師塾 塾頭。
奈良教育大学卒業後、大阪市内の公立中学校に20年間勤務。保健体育指導、生活指導を受け持つ傍ら、陸上競技部の指導に注力。問題を抱える教育現場を次々と立て直し、地元大阪では「生活指導の神様」と呼ばれる。独自の育成手法「原田メソッド」で、勤務3校目の陸上競技部を7年間で13回日本一に導く。大阪市教員を退職後、大学専任講師を歴任。「原田メソッド」に多くの企業の経営者が注目し、ユニクロ、カネボウ化粧品、野村證券、中外製薬工業、キリンビールなどの企業研修・人材教育を歴任している。
これまでに約350社、7万人以上のビジネスパーソンを指導した実績を持つ。現在も、家庭教育・学校・企業の人材育成、講演・研修活動、テレビ出演、執筆活動など幅広い分野で活躍中。著
書に『成功の教科書』(小学館)、『仕事も人生も好転させる 夢実現の習慣64』(実業之日本社)など多数。
元埼玉県教育委員、高知市教育アドバイザー、三重県政策アドバイザー、ビジネス・ブレークスルー大学経営学部教授、一般社団法人JAPANセルフマネジメント協会代表理事、日本政策フロンティア・アドバイザー、日本教育推進財団アドバイザー。

・原田教育研究所 http://harada-educate.jp/

柴山健太郎(しばやま けんたろう)
1981年東京都生まれ。一般社団法人JAPANセルフマネジメント協会理事、株式会社Freewillトータルエデュケーション代表取締役、NPO法人FARO代表理事、社団法人World Dreampic代表理事、社団法人国際まんが教育協会理事、Future Lab. 所長。
NPO法人FAROでは、サッカーチーム・空手教室・クライミング教室・ダンス教室を仲間と立ち上げ250人以上の選手が通う。さらに、選手たちの文武両道の環境をつくるため、株式会社Freewillトータルエデュケーションを設立。自立した人間へと成長する教育を軸に行い、現在200名以上の生徒が通う。3000人以上の親へのインタビューから、子どもが自立するには大人の役割が大切だと気づき、一般社団法人JAPANセルフマネジメント協会を原田隆史とともに設立。大人たちへの研修を行う。延べ指導人数2500人以上。企業経営者への指導では、1年で売上5億円の会社から短期間に10億円の売上目標を達成している。
その他、大学にて就活プログラム教授、ミス・ターナショナル日本代表への指導等、子どもから大人まで幅広い層へ、“達成する力”を指導している。現在Future Lab.という教育機関も立ち上げ、新たな教育を展開している。

・(社)JAPANセルフマネジメント協会 http://japan-self.or.jp
・(株)Freewillトータルエデュケーション http://freewill.education/
・Future Lab. https://futurelab.tokyo/

本書の要点

  • 要点
    1
    夢や目標を達成するうえで、まず何よりも必要なものが「自信」である。自信を養うには、日誌を書いてみることが手っ取り早い方法だ。
  • 要点
    2
    目標には、4つの観点がある。「自分自身に対する目に見える夢や目標(私・有形)」と、「他者や社会に対する目に見えない夢や目標(社会、他者・無形)」がまず2つ。これらの対として、「自分自身の目に見えない夢や目標、また達成したときの感情や気持ち(私・無形)」と「社会や他者に対する目に見える夢や目標(社会、他者・有形)」がある。
  • 要点
    3
    夢や目標、そのために行動を整理するには「OW64」の活用が有効である。

要約

夢の実現に必要なこと

夢にブレーキをかける「ドリームキラー」

多くの人が目標を持ち、日々の生活を送っている。同時に、多くの人が「目標をなかなか達成できない」「どんどん目標から遠ざかっている」と感じている。その一因が、「自信のなさ」だ。

著者は、自分の夢や目標に向かっていきたくても、自分自身にブレーキをかけてしまうことを「ドリームキラー」と表現している。ドリームキラーの最たる例が、環境であり、教育だ。中学校や高校受験では偏差値による進路指導が多く行われている。そのため、「自分は偏差値が50だから、同程度の学校に進めばいい」と考えるようになり、自立心がなくなっていく。

また、現在の教育方法では、「苦手科目の点数を伸ばす」「平均点数を上げる」といった形で、できていないところに注力しがちである。そのため、自信が育ちにくくなり、自分の夢や目標を描き、達成していくことが難しくなってしまうのだ。

著者は夢や目標を掲げる前に、まず「心のケア」が必要であると指摘する。そのためには、自分自身を愛し、認め、許すことから始めなければならない。

「日誌」で自己肯定感を高める

どうすれば、自己効力感や自己肯定感を高められるのだろうか。著者は、「日誌を書くこと」を推奨している。

日誌を書くことは、自身の内省や振り返りにつながる。毎日、良かったことを文字にして書いていくと、感情と記憶に蓄積され、自然と自己効力感が高まっていく。また、日誌を通して1日の中で心地良かった体験などが記憶されていき、自己肯定感もアップする。

毎日日誌を書いてその日1日を振り返り、客観的に自分を見る訓練をすることで、さまざまな出来事が感情とともに記憶される。その結果、自分自身をよく知ることにつながり、揺るがない自信が身につくのだ。

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要約公開日 2023.06.21
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