人生を改善したり幸福を手に入れたりするためには、心の働きをスムーズにしなくてはならない。人間の心の中の思い方や考え方、いわゆる「思念力」には、ほとんど魔力と言っていいようなすごい力がある。
にもかかわらず、もっと幸福になりたい、もっと恵まれた人生を生きたいと思うのは、心が持っている力を忘れているからである。人間の地獄と極楽をつくり、悲劇と喜劇を感じさせるのは心にほかならない。心は秘密の玉手箱なのである。
人間が日々使っている言葉には強烈な暗示力があり、現実を左右する力がある。このことを完全に理解し、これを応用して生きる人こそ人生哲学の第一原則を会得した人だといえる。
我々は言葉という武器を運用し応用することで、自己の運命や健康を守ることができる。そのためには常に言葉に厳重な注意を払い、いかなるときにも積極的な言葉を使っていかなければならない。
人の運命というものは、油断すると本能と手を組んで歩こうとする。悲しい、つらいといった感情は、自己の本能の分別ない行動である。だからこそ、それを正しく制御しなくてはならない。
すべての消極的な出来事は、我々の心の状態が生み出している。どんなときにも心を明朗に、苦しみをほほえみに変えていけば、悲しいこと、つらいことのほうから逃げていくものである。
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