人材獲得競争時代の 戦わない採用
人材獲得競争時代の 戦わない採用
「リファラル採用」のすべて
人材獲得競争時代の 戦わない採用
ジャンル
出版社
日本能率協会マネジメントセンター

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出版日
2023年03月26日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

少子高齢化に伴い、どの業界でも人手不足が課題となっている。「なんとかして優秀な人材を獲得しようと、転職サイトや採用広告にコストをかけているのに、思うように人材が集まらない」と頭を抱えている企業も多いだろう。そんな企業の経営者や採用担当者、人材不足に悩む現場のマネージャーや管理職には、ぜひ本書を手にとってほしい。

本書は、リファラル採用によって「戦わない採用」を目指す方法を指南するものである。著者の鈴木貴史氏は、日本初のリファラル採用活性化プラットフォームを立ち上げた人物だ。

リファラル採用とは、従業員の友人・知人の紹介によって人材を獲得する手法である。米国では2012年以降、最も人材獲得数が多い採用チャネルとなっているそうだ。

そう聞くと、「従業員の人脈を頼る採用手法が本当にうまくいくのか」と思う人もいるかもしれない。人気業種や有名企業にのみ有効なのであって、自分の会社では導入できないのではないかという疑問はもっともだ。

だが、著者は「『うちの会社ではリファラル採用はできない』ということはあり得ない」「すべての会社において、リファラル採用は有効な手段」と断言している。リファラル採用への懸念を一つひとつ解きほぐし、導入・実践のポイントなどを丁寧に解説してくれている本書を読めば、きっと誰しも「これならできる」と思えるだろう。

人材獲得が急務となるこれからの時代、企業は大きな方向転換を求められている。優秀な人材を獲得し、企業の競争力を高めるために必読の一冊だ。

ライター画像
千葉佳奈美

著者

鈴木貴史(すずき たかふみ)
日本の『リファラル採用』第一人者。株式会社TalentX(旧株式会社MyRefer) 代表取締役CEO
1988年和歌山県生まれ。
株式会社インテリジェンス(現パーソルキャリア)に新卒入社後、法人営業として企業のキャリア採用を支援した後、HRTech新規事業開発に従事。
2015年、当時最年少で1億円の内部資金調達とともにコーポレートベンチャーとして「MyRefer」を創業。
日本初のリファラル採用活性化プラットフォームMyReferをリリース。
2018年、MBOにより独立し株式会社TalentXを設立。代表取締役CEOに就任。
2019年、経済産業省後援「第4回HRテクノロジー大賞」採用部門賞、日本の人事部「HR Award2019」を受賞。2021年、東洋経済「すごいベンチャー100」に選出。
2022年、国内初の採用MAサービス「MyTalent」をリリース。採用マーケティングプラットフォーム「Myシリーズ」として全国800社の企業、70万人の社員ユーザーが利用するサービスに。
著書『戦わない採用』

本書の要点

  • 要点
    1
    Z世代は求人広告の情報よりも周囲の友人・知人の勧めなどといったリアルなストーリーを重視する傾向にある。Z世代を採用するにあたっては、従業員が友人・知人を紹介するリファラル採用は有効な手段になり得る。
  • 要点
    2
    リファラル採用のメリットは、優秀な人材をミスマッチなく獲得できたり、採用コストを削減できたりすることだけでない。採用活動によって従業員のエンゲージメントが高まる点もポイントだ。
  • 要点
    3
    リファラル採用を成功に導くフレームワークは「認知→共感→行動→ファン化」だ。

要約

なぜリファラル採用が必要なのか

日本のHRが抱える課題

日本の組織構造は長らく、終身雇用・メンバーシップ型雇用をベースとしたものだった。新卒一括採用で労働力を確保して育成システムにのせ、均質化した社員を生み出すことで高度経済成長期の大量生産を実現していたのだ。

だが現代において、この採用方式には綻びが生じつつある。実際、日本の従業員のエンゲージメントは先進各国の最下位だ。このことが日本の生産性を下げる一因になっているのかもしれない。

近年の採用トレンド

近年、人的資本経営への関心が高まっている。人的資本経営とは「人材を資本として考えてその価値を最大限に引き出すことで、中長期的な企業価値の向上につなげていく経営のあり方」だ。

これまで人材は「資本」ではなく「資源」であり、「投資」ではなく「消費」の対象であると考えられてきた。だが、少子高齢化によりほぼすべての職種で労働人口が不足していく中、人材を「資産」として捉え、「募集」ではなく「獲得」するという意識の変革が起こっている。

近年の求職者の傾向
AmnajKhetsamtip/gettyimages

採用トレンドのみならず、求職者側の傾向も変化している。

現在の20~30代はミレニアル世代やZ世代と呼ばれるが、大量の情報を浴び続けることに慣れているこの世代は、情報の捉え方が40代や50代とはまったく異なる。求人広告を見ても、その情報をそのまま信じることはまずない。

これは飲食店選びにおいても同様だ。グルメサイトの情報より、周囲の友人・知人が勧めているかどうかを重視する。よりリアルな情報を求めているのだ。

さらにZ世代は「自分自身がなぜ必要とされるのか」を重視する傾向がある。「安定した企業だから」「大企業だから」といった理由だけで会社を選ぶことはほとんどないため、条件だけを示した採用活動で人材を獲得するのは難しいだろう。

リファラル採用とは何か

こうした中、有効なのがリファラル採用だ。リファラル採用とは、従業員が友人・知人に自社のリアルな魅力を伝え、採用につなげていく手法だ。2012年以降、米国においては最も人材獲得数が多い採用チャネルとなっている。

リファラル採用には4つのメリットがある。

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要約公開日 2023.07.28
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