人材探しは重要である。ほぼすべての人が、他者の才能を見出したい、あるいは自分の才能を認められたいと思っている。これは、仕事や事業においてはもちろん、奨学金の授与、ドラフトでの適性ある選手の指名、友人やパートナー選びにおいても当てはまる。
なかでも、過小評価されている人材を見出すことは、個人的・組織的に優位に立つためのもっとも有効な手段の1つである。残念ながら、もっとも生産性の高い人々が、もっとも適した仕事に就けるとは限らない。世界が十分な人材を発掘し活用できていないことは大きな損失である。
その原因の1つに、人材採用が学歴偏重主義などお役所的なものになりがちだという点がある。これから頭角を現す人材を採用したければ、クリエイティブなひらめきを見つけるスキルを磨かなくてはならない。
面接は有効ではないという俗説に反して、募集対象が高い役職であればあるほど面接は有効であることが判明している。それなのに、心のこもらないお役所的アプローチをとっている企業が多い。組織の多くが面接を有効活用できていないとすれば、それは過小評価されている人材が多いことを意味する。面接を改善することのハードルは低く、得られる利益は大きい。
著者たちのお気に入りの質問を1つ紹介しよう。「今、ブラウザで開いているタブは何ですか」。この質問によって、相手の知的習慣、好奇心、余暇の活動について、会話以上に探ることができる。
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