ゴールドプランなら4,000冊以上が全文読み放題! 7日無料体験はこちらから
BRAIN WORKOUT ブレイン・ワークアウトの表紙

BRAIN WORKOUT ブレイン・ワークアウト

人工知能(AI)と共存するための人間知性(HI)の鍛え方


本書の要点

  • AIが飛躍的に向上させているのは「知能」であって、「知性」は人間だけが持っているものだ。

  • 人間は、AIと共存し、人間ならではの知的生産を行うために、6つのブレインモードを鍛えるべきである。それは「運動」「睡眠」「瞑想」「対話」「読書」「デジタル」である。

  • 生成AIの活用によって、人間はゆとりが生まれ、身体知の世界に回帰できる。

1 / 4

6つのブレインモード

知能と知性の違い

本格的なAI時代が到来した。AIとは、「Artificial Intelligence」の略語である。「Intelligence」の語源は、ラテン語の「inter(~の間)」と「lego(何かを集める)」が組み合わさったものだ。日本語では「知能」や「知性」と訳される。著者は、この2つの違いを理解することが脳の働きを知るうえで重要だとしている。

知能とは、「明白な答えがある問いに対して、素早く適切な答えを導く能力」である。たとえばAIの活用領域としては、音声認識や自動翻訳などが該当する。演算速度の向上や大規模言語モデルの登場によって、人間の能力を上回る人工知能が実現する期待も高まっている。一方、知性は「明確な答えがない問いに対して、その答えを探究する能力」を指す。こちらは現段階で人間だけが持つ領域といえる。人間は、AI時代に起きることを直感的に予測し、知能よりも知性を磨くことのほうに意識を向かわせている。

進化とともに獲得した6つのモード

maruco/gettyimages

人間はもともと、他の動物と同じ暮らしをしてきた。その後、情報の質や量が膨大になるにつれ、言語能力の獲得や文字の発明・普及、印刷技術やデジタル技術の発達により、情報の伝達や生成を増やしていった。こうした流れの中で、あふれる情報を正しく活用するために、脳の新たなモードを開発し、アップグレードを続けてきた。

著者はこれまで人間が開発し習得してきたモードを、それぞれ「運動」「睡眠」「瞑想」「対話」「読書」「デジタル」の6つに分けている。6つのモードを理解し、正しく鍛えることによって、人間はより善く生きることができる。

2 / 4

「運動」「睡眠」「瞑想」、3つのモードを理解する

脳の基本能力を鍛える「運動モード」

脳の基本的な能力を鍛えるのが「運動モード」だ。

もっと見る
この続きを見るには...
残り3288/4049文字

4,000冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2023.08.20
Copyright © 2025 Flier Inc. All rights reserved.

一緒に読まれている要約

データ思考入門
データ思考入門
荻原和樹
脳の地図を書き換える
脳の地図を書き換える
梶山あゆみ(訳)デイヴィッド・イーグルマン
スロー・イズ・ビューティフル
スロー・イズ・ビューティフル
辻信一
TALENT
TALENT
プレシ南日子(訳)タイラー・コーエンダニエル・グロス
差別と資本主義
差別と資本主義
トマ・ピケティ尾上修悟(訳)ロール・ミュラセシル・アルデュイリュディヴィーヌ・バンティニ伊東未来(訳)眞下弘子(訳)北垣徹(訳)
AI DRIVEN
AI DRIVEN
伊藤穰一
理念経営2.0
理念経営2.0
佐宗邦威
HELP! 「人生をなんとかしたい」あなたのための現実的な提案
HELP! 「人生をなんとかしたい」あなたのための現実的な提案
オリバー・バークマン下隆全(訳)

同じカテゴリーの要約

頼るのがうまい人がやっていること
頼るのがうまい人がやっていること
有川真由美
お金の不安という幻想
お金の不安という幻想
田内学
すぐやる人の小さな習慣
すぐやる人の小さな習慣
大平信孝大平朝子
記憶脳
記憶脳
樺沢紫苑
感情に振り回されない 精神科医が教える心のコントロール
感情に振り回されない 精神科医が教える心のコントロール
和田秀樹
聴く技術
聴く技術
山根洋士
「いい質問」が人を動かす
「いい質問」が人を動かす
谷原誠
なぜか機嫌がいい人がやっている100の習慣
なぜか機嫌がいい人がやっている100の習慣
藤本梨恵子
一・五代目 孫正義
一・五代目 孫正義
井上篤夫
心の中のネガティブさんと上手につきあう方法
心の中のネガティブさんと上手につきあう方法
精神科医Tomy