お金の不安がなくなる小さな習慣

心と財布に余裕が生まれる88のヒント
未読
お金の不安がなくなる小さな習慣
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お金の不安がなくなる小さな習慣
出版社
毎日新聞出版

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出版日
2023年11月25日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

先行きが不透明で、経済は「右肩下がり」といわれるいまの時代、だれもが多少は「お金の不安」を抱えているのではないだろうか。しかし、「これだけあれば安心」という額は人によるし、はたから見ると十分稼いでいるように見える人でも、「まだ足りない」と思っているケースもあるだろう。

では、「お金の不安がない」とはどのような状態を指すのだろうか。本書では「お金の不安がない人」を、「どんな未来がやってきても、なんとかなると思える人」と位置づけている。「安心」は、お金のみに紐づくものではない。人とのつながりや仕事で得たスキル、限られた金額でやりくりする知恵など、安心を形づくるのはひとつではないはずだ。

本書は財テクではなく、「お金の不安をなくして、安心して生きていくためにできること」にフォーカスした一冊である。著者は『いつも機嫌がいい人の小さな習慣』『いつも幸せそうな人の小さな習慣』など、多くのベストセラーをもつ有川真由美さんだ。「ゆたかに生きるための習慣」を説いたらピカイチの著者が、本作では「お金とのつき合い方」を取り上げる。お金の使い方や稼ぎ方、お金を呼ぶ働き方や時間の使い方など、“有川流”習慣術が今回もたっぷり詰まっている。

本書を読むと、現実はなにも変わっていないのに、不思議とお金の不安がなくなっているはずだ。その理由は、ぜひご自身で探っていただきたい。「お金とは、あくまで幸せに生きるための手段」。ヒントはそこに隠されている。

ライター画像
矢羽野晶子

著者

有川真由美(ありかわ まゆみ)
作家、写真家。鹿児島県始良市出身。台湾国立高雄第一科技大学応用日本語学科修士課程修了。化粧品会社事務、塾講師、衣料品店店長、着物着付け講師、ブライダルコーディネーター、フリー情報誌編集者など、多くの職業経験を生かして、働く女性へのアドバイスをまとめた書籍を刊行。著書はベストセラー「いつも機嫌がいい人の小さな習慣」(毎日新聞出版)、「感情の整理ができる女(ひと)は、うまくいく」「50歳から花開く人、50歳で止まる人」「一緒にいると楽しい人、疲れる人」(PHP研究所)、「感情に振りまわされない―働く女(ひと)のお金のルール」(きずな出版)、「『気にしない』女はすべてうまくいく」(秀和システム)など多数。韓国、中国、台湾、ベトナムでも翻訳される。内閣官房すべての女性が輝く社会づくり推進室「暮らしの質」向上検討会委員(2014―2015)。日本ペンクラブ会員。

本書の要点

  • 要点
    1
    お金を賢く使っている人は、値段ではなく「いまの自分にとって必要か」「ほんとうに気に入っているか」で判断している。
  • 要点
    2
    充実した人生を送るためには、お金をものより経験に使うべきである。
  • 要点
    3
    人生の時間は有限だ。「お金で時間を買う」ことで、解決できることはたくさんある。
  • 要点
    4
    未来の自分を高めるには「時間の投資」が必要だ。1日30分でもいいから、スキルアップや心をゆたかにする経験に時間を使い、習慣づけることが望ましい。
  • 要点
    5
    「お金を稼ぐ力」「少ないお金で暮らす力」「いまあるお金を増やす力」の3つの力をつけることで、お金の不安は解消される。

要約

お金の使い方の習慣

ほんとうに欲しいものにお金を使う

「本日まで半額!」「2個まとめて○割引」という表示を見て、つい買ってしまうことはないだろうか。しかし「安いから買う」のは、実はいちばんの無駄遣いだ。「安いから」と買った服は袖を通さずに眠っている、食品は食べきれずに賞味期限が切れてしまった……ということもあるだろう。

賢いお金の使い方をしている人は、「いまの自分にとって必要か」「ほんとうに気に入っているか」で判断している。そのため、どんなに価格が安くても手を伸ばさないし、じっくり吟味して買い物をしている。

買うかどうか迷ったとき、著者は「迷う理由が値段なら買う、買う理由が値段なら止めておく」と決めている。少々高くても、ほんとうに欲しくて買ったものには“愛”がある。使うたびに気分が上がるし、大切に使おうという気にもなるからだ。

買うときは「値段で選ぶ」のではなく、「ほんとうに必要なもの、気に入ったものを選ぶ」ことが、お金と仲良くつき合っていく基本である。

「支払うお金」を働いた時間に換算する
luplupme/gettyimages

「世界一貧しい大統領」と呼ばれたウルグアイのムヒカ元大統領は、2012年の地球サミットで「物を買うというのは、稼いだ金ではなく労働した時間で買っている」とスピーチし、現代の経済発展のあり方に一石を投じ、ライフスタイルの見直しを提言した。

著者はその考え方に共感し、元大統領の妻で国会議員のルシア・トポランスキーさんを取材した。収入のほとんどを慈善団体に寄付し、農業をしながら質素に暮らしている夫妻の姿を見て、「むやみに欲しがらないことは品格で、時間や心の自由を手に入れること」だと思うに至った。

著者はそれ以来、「支払うお金」を「働いた時間や労力」に換算するようになった。たとえば、時給1000円の人が1万円のものを買うとしたら10時間かかる。「この商品にそれだけの価値があるか」と考えると、無駄遣いせず、「人や自分を幸せにすることに使いたい」と思うようになるはずだ。

「買わない習慣」をつける

「買う行動」は習慣である。お金の不安をなくすためには、「買わない習慣」をつけることが先決だ。その方法のひとつとして「必要なものが出てきたら買い物に行く」というものがある。

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要約公開日 2023.12.04
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