しないことリスト

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著者
出版社
出版日
2018年09月15日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

慌ただしい日常において、膨大な量の仕事やタスクに追い立てられ、「あれもこれもやらなければ」「やってもやっても終わらない」とすっかり疲れ切っている人は少なくないはずだ。もっとゆるくシンプルに生きていきたいと思うなら、本書が心の支えになるに違いない。

著者はシェアハウス「ギークハウスプロジェクト」発起人で、ブログ「phaの日記」などでも知られるpha氏だ。『ニートの歩き方』や『持たない幸福論』などといった著書を通して、その人生哲学に触れたことのある人も多いのではないだろうか。

本書でpha氏は、人生をラクに生きるための習慣を提示している。そのうちの一つが「一人でやろうとしない」だ。一人でタスクを抱え込んでいては、疲弊してしまうし、広がりが生まれないとpha氏は語る。自分の心身を守るためにも、タスクのクオリティを上げるためにも、誰かに頼ったほうがいいのは明らかだ。

さらにpha氏は「人は結構何かを頼まれたがっている」とも指摘している。そして「何かを頼んだり頼まれたりすることで、それをきっかけにコミュニケーションが生まれたり、信頼関係や友情が生まれていったりする」と書いている。こう言われると、引け目を感じることなく、誰かに頼れるようになるのではないだろうか。

真面目でがんばり屋な人にとって、本書に挙げられている「しないことリスト」は驚きの連続だろう。「これまでの努力は何だったのか」と愕然とすることもあるかもしれない。だが、読み進めるうちに、心がふんわり軽くなっていることに気づくはずだ。

著者

pha(ファ)
1978年、大阪府生まれ。京都大学総合人間学部を卒業後、できるだけ働きたくなくて社内ニートになったものの、インターネットとプログラミングに出会った衝撃で28歳のときに会社を辞める。以来、毎日ふらふらしながら暮らしている。シェアハウス「ギークハウスプロジェクト」発起人。
著書として『ゆるくても続く知の整理術』(大和書房)、『人生の土台となる読書』(ダイヤモンド社)、『持たない幸福論』『どこでもいいからどこかへ行きたい』(幻冬舎)など多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    「だるいな」や「やる気しないな」は何かがうまくいっていないサインだ。自分のやっていることを見直してみよう。
  • 要点
    2
    「Aが正しい、Bが間違ってる」と単純に決めつけず、他者に対する寛容さを持っている人はラクに生きられる。
  • 要点
    3
    「役に立つかどうか」を考えるのはやめ、素直にやりたいと思えることをやろう。夢中でやっていれば、結果は自ずとついてくる。

要約

所有しない

余計な買い物をしない

著者は30歳ごろから無駄な買い物をしなくなってきた。自分の生活に必要十分なものが把握できて、買う前に「窮屈な服は買ってもあまり着ない」「一手間かかる家電は買っても使わない」などとわかるようになってきたからだ。結果として、現在はほとんど毎日Tシャツとパーカーで過ごしているし、靴は同じものをリピート購入、パソコンも最低限の機能がついたもので満足している。

気晴らしとしての散財についても気づきがあった。散財において重要なのは、金額よりも「普段とどれくらいギャップがあるか」なのだ。日常的に1000円のものを買っていると1万円のものを買うだけで気晴らしになる一方、日常的に1万円のものを買っていると、10万円のものを買わない限りテンションが上がらない。

その観点から言うと、普段から高いものを買う生活はあまりコスパがいいものではない。著者の場合、普段からあまりお金を使わないため、コンビニでちょっと高いアイスを買ったりガムを一度に2つ噛んだりするだけでも十分な気晴らしになる。

生活レベルを上げると、贅沢気分を味わうにはたくさんのお金を支払う必要がある。だから、普段はあまりお金を使わず安いもので適当に暮らして、たまにちょっとだけ高いものを買う、というのが一番効率のいい暮らし方ではないだろうか。お金をたくさん使うことに慣れすぎないようにしたいものだ。

高い家賃を払わない
CHUNYIP WONG/gettyimages

生きていく上で必要なお金のうち、家賃はかなりの割合を占めている。家賃を抑えられれば、お金や労働に追われずに済むと言っていいだろう。

家賃を抑えるのに一番効果的なのは「家のランクを下げる」という方法だ。この方法を無理なく実践するためには、若いうちにボロい家に住む経験をし、ボロ家に耐性をつけるとよい。そうすれば、どこに引越しても「あの家よりは快適だ」と思えるからだ。

著者はシェアハウスに住んでいるため、月の家賃はごく少額だ。それに、本当にお金がなくなって人付き合いも面倒になったら、山奥に小屋を建てて住むという選択肢もある。「いざとなったらそういう生き方もあるな……」と思うだけで、少し安心できる気がする。

生き方にいくつもの選択肢があると、気持ちの余裕が生まれる。選択肢をたくさん用意するために、いろんな生き方を試してみたり、自分と遠い生き方をしている人に会って話したりしてみるといいだろう。

自分だけで独占しない

著者は新しいことを始めるとき、「自分のやりたいことを自分のペースでやること」と「ゆるく外に開いておくこと」を心がけている。

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要約公開日 2024.01.17
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