昨今の環境の変化に伴い、ビジネスパーソンは従業員ではなく「ビジネスのプロ」としての存在意義が問われるようになってきた。プロスポーツ選手のように、時間ではなくその能力に対して給料が支払われる――それがここでいうプロフェッショナルだ。そして、自分の能力とそれによって生み出した成果が、プロとしての価値だと考えるのが「プロ意識」である。
テクノロジーは急速な進化を続け、ビジネスの構造もめまぐるしく移り変わっている。こうした環境の第一線で活躍する人たちは、共通して自己革新して新しい専門性を身につけるのが速い。ひとつの専門性に固執せず、新しい領域を柔軟に取り入れて、独自のスペシャリティを確立しているのだ。
ここでいう専門性とは、専門知識を「インプット」するだけではなく、新たな専門知識を「アウトプット」できるような能力を指す。希少性のある知識で戦うビジネスパーソンになることこそが、本書の目標だ。
専門性を持った人材になるには、専門的な知識の「消費者」ではなく、専門的な知識を生み出す「生産者」を目指さなければならない。つまり、専門知識を効率的に得ようとするのではなく、「専門知識はどうやって生み出すことができるのか?」という生産の方法を考えようとしなければならない。そのヒントは「研究」にある。
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