著者は自己肯定感の高い人よりも、耐え忍び、謙虚に努力をしている自己肯定感の低い人の方が優秀になれるはずだと思い込んできたという。しかし、自己肯定感が低いまま努力しても中途半端で、何も成し遂げられない。それなのに「認められないのは、不運なだけ。自分はすごいものを持っている」というプライドはそのままだ。一方で、内心バカにしていた自己肯定感が高い人たちは、いろいろなことを成し遂げていく。
実は自己肯定感が低い人は、損な役回りをさせられている。自己肯定感が低いほうが愛されるという幻想を持っているため、自ら失敗して、自己肯定感を下げてしまうのだ。
自己肯定感が低い人は、他人と対等になれることがない。自己肯定感が高い人は、自己肯定感が低い人とつき合ってもメリットがないため去っていく。そして同じように自己肯定感が低い人からは、踏みつけにされ利用されてしまうのだ。
心理カウンセラーという経験上、自己肯定感が低いクライアントさんが回復して自己肯定感が高くなると、自分を大切にしてくれる人が周囲に集まってくるのを目の当たりにしてきた。自己肯定感を高めることは、周囲のみんなで健康になることにもつながる。
自己肯定感が高い人は、常に堂々としている。間違えたとしても、自分を責めずに修正する。すぐに学習して新たな能力が増えていくため、みんなから尊敬される。それなのに鼻につく態度もなく、過剰に謙虚になることもない。そういう人がいると職場が明るくなり、楽しく仕事ができる。一緒にいるだけで、不思議と周囲の自己肯定感まで上げていく。自己肯定感が高ければ、他人を批判する必要がないし、他人の気持ちも気にならない。
自己肯定感は人間関係にも影響を及ぼす。自己肯定感が上がると自分のことが好きになる。そうなると周りからも好かれるようになり、尊敬されるようになるのだ。
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