ChatGPTと、それをもとにしたマイクロソフト社のCopilot(Microsoft Office365と連携する生成AIサービス)は、仕事の生産性を大幅に上げてくれる。とくに情報収集、情報分析、資料作成の3段階を一気通貫で行えることから、リサーチャーやデータサイエンティスト、デザイナー、プログラマーなど、さまざまな役割を担ってくれる。うまく使えるかどうかは、使う側のアイデアとプロンプト次第だ。
生成AIの登場で、私たちの生活は大きく変わっていく。なかでも「仕事の要求レベルが上がる」ことを著者は強調する。パソコンの登場によって手書き資料がパソコン資料に取って代わられたのと同様に、これからは生成AIを用いた質の高いアウトプットが求められるようになるだろう。
生成AIはパソコンと同じように、今後あらゆる領域に浸透し、誰もが簡単に使える時代になっていく。他人と差をつけるためには、まだ普及段階の今から学んでいくことが重要だ。
生成AIとは、主にインターネット上の情報を大量に学習し、高度な確率計算を用いて回答を出力するAIだ。たとえば「日本の首都は?」と聞かれると、学習データのなかに「日本の首都は東京です」というパターンが最も多いため、「東京です」と答える。
ChatGPTのGPT-3バージョンは、45テラバイトのデータを学習したと言われている。これは、45億冊の本を読んで約4兆の単語を学習したイメージだ。
生成AIはこうした膨大なデータをもとに、すべての単語の出現回数、他の単語と共に使われる確率、文章において出現する場所のパターンを数値化し、「高次元の地図」としてデータ化している。この地図を使って近い単語を見つけ出してそれらを並べていくと、まるで人間が考えたかのような文章が形成されるのだ。
3,400冊以上の要約が楽しめる