なぜか惹かれる人の話し方 100の習慣

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なぜか惹かれる人の話し方 100の習慣
出版社
明日香出版社

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出版日
2024年04月17日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

職場の悩みの大半はコミュニケーションだと言っても過言ではない。しかし、コミュニケーションに自信があると断言できる人はなかなかいないはずだ。誰しも、言いたいことがうまく伝えられなかったり、親しくない人との会話がはずまなかったりして、苦労した経験があるはずだ。会話の力を磨くことができたら、どれだけ人生が好転するだろう。

著者である藤本梨恵子氏も、かつては人間関係に悩むことが多かったという。その原因として、会話について学ぶ機会がないということが挙げられている。自己流の話し方で物事がうまくいかないのは当然なのかもしれない。藤本氏の人間関係が好転し始めたのは、心理学を学び、言葉の影響力を知ってから。今では心理学を生かした会話やプレゼンの方法を発信するにまで至っている。

本書は、コミュニケーションに悩む人のために、相手を惹きつける人の話し方を100の習慣としてまとめている。話し方の基礎から、人間関係、雑談、そして仕事やプレゼンへの応用や、魅力的な話し方の会得までカバーする充実した内容だ。心理学的な知見も交えながら、人を惹きつける話し方が必要とされる場面でのコツが多数掲載されている。

どんな場面であっても、もっとこの人と話したいと思ってもらえるようになることは、人生を好転させる力を持つはずだ。親しい人とのコミュニケーションを円滑にしたい人や、職場の人間関係を改善したい人、効果的な商談やプレゼンテーションの仕方を身につけたい人に、幅広く本書をおすすめしたい。

ライター画像
池田明季哉

著者

藤本梨恵子(ふじもと りえこ)
ファイン・メンタルカラー研究所代表
米国NLP協会認定NLPマスタープラクティショナー
国家資格 キャリアコンサルタント
産業カウンセラー
パーソナルアナリスト
カラーセラピスト
愛知県生まれ。10年以上デザイナーを経験。当時月130時間を超える残業のストレスで前歯が折れる。この時期に友人の死も重なり、「幸せな生き方とは何か?」を考え、本格的にキャリアカウンセリングや心理学を学ぶ。NLP心理学を中心にコーチング、カウンセリング、マインドフルネス瞑想などの手法を習得し統合。その手法を生かし、キャリアカウンセラー・講師として独立。各企業・大学・公共機関の講演の登壇数は2000回を超え、婚活から就活まで相談者数は1万人を超えている。コーチング、パーソナルカラー、カラーセラピスト、骨格診断ファッションアナリスト等のプロ養成講座の卒業生は500人を超え、個人診断においては1000人を超える。(著者)『なぜか好かれる人がやっている100の習慣」』『なぜかうまくいく人の気遣い100の習慣』『なぜか感じがいい人の聞き方 100の習慣』(明日香出版社)『いつもよりラクに生きられる50の習慣』(かんき出版)

本書の要点

  • 要点
    1
    誰しも最大の関心事は自分自身である。相手が話題にしたいことを話題にすれば、自然と会話は続いていく。
  • 要点
    2
    自分を主語にして話す「Iメッセージ」は、相手も自分も尊重するアサーティブな会話方法だ。相手に言いにくいことを伝えるときでも、「Iメッセージ」なら受け入れてもらいやすくなる。
  • 要点
    3
    セールストークでは、相手の心の現在地と、ゴールの2つをまず確認する。そのうえで、2つを結ぶ最短ルートを考えることが、相手の気持ちを動かすことになるのだ。

要約

【必読ポイント!】 話し方の基本

あらゆる人々の関心事はいつも「自分自身」

会話をするうえで大切な原則は「誰しも最大の関心事は自分自身である」ということだ。お互いに関心が自分に向いていると、噛み合わない会話が生まれることがある。

たとえば、娘が母に「やっと退院できたけど、手術痕が痛くて、夜も眠れないの」と言ったとする。ここで母親から「大丈夫?」のひと言があれば、娘は共感されたと感じ、会話が続くはずだ。しかし、母親の関心が自分自身に向いていた場合、「私、昨日から小指にササクレができちゃって、痛くって……」と、噛み合わない返答をしてしまうことがあるかもしれない。

自分の話ばかりする人は、相手にまずい料理を出しているようなものだ。相手が美味しいと感じる話題にするために、意識すべきなのはたった3点。「相手の関心事を話題にする」「愚痴や悪口を言わない」「自慢をしない」だ。話題を相手好みの味つけで出せば、相手もあなたの話を最後まで聞いてくれるはずだ。

相手の命のリズムに合わせる
tadamichi/gettyimages

ラポール(信頼関係)を構築するうえではペーシング(同調行動)が重要だといわれているが、意識的より無意識的な部分を合わせるほうがより効果的である。なかでも、呼吸は重要だ。

仲がいいことを「息が合っている」と表現するが、仲のいい人同士は実際に同じタイミングで息を吸い込んでいて、自然に息が合っているものだ。なかなか寝ない赤ちゃんも抱っこして呼吸を合わせるとあっという間に寝てしまう。これはお昼寝の時間に保育士さんが使うプロの技でもある。

会話においては、呼吸は話すリズムに現れる。相手の話すスピードに合わせるとラポール(信頼関係)が生まれ、自分の話や意見を受け入れてもらえる確率がアップする。

生存欲求にも直結している呼吸は、命のリズムでもある。相手の呼吸と話すスピードに合わせると、深い安心感が生まれる。人から愛される人は、相手の命のリズムに合わせて話すことができ、意識的に信頼関係を築くことができる。

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要約公開日 2024.08.05
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