私はこうして勉強にハマった

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私はこうして勉強にハマった
出版社
サンクチュアリ出版

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出版日
2024年07月15日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

2013年から2015年頃に社会現象を巻き起こした「ビリギャル」。「ビリギャル」を合格へと導いた坪田信貴氏の著書『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』は120万部突破の大ベストセラーとなり、有村架純さん主演で映画化もされた。ビリギャルが懸命な努力によって逆転合格を果たした実話に感動し、勇気づけられた人は多いだろう。

本書は“ビリギャル本人”の小林さやか氏が、勉強に“ハマる”方法を教えてくれる一冊だ。本書の「はじめに」によると、慶應大学を受けると決めたとき、小林氏はまわりから「絶対に無理だ! やめておけ!!」と全力で止められた。それなのに、合格した途端に「さやかちゃんは、地頭が良いんだよ!」と言われるようになり「ムカついた」そうだ。その経験をふまえて、22年9月よりコロンビア大学教育大学院にて認知科学を研究し、「誰でも『勉強ができる人』になれる方法」をつかんだという。本書ではそのメソッドが惜しみなく明かされている。

本書の特徴の一つは、科学的根拠のある充実した内容でありながら、書きぶりがギャル口調であることだろう。事例も親しみが湧くものばかりで、どんな人でも楽しく読んでいけるはずだ。

これから受験する学生はもちろん、資格試験や語学力アップのために勉強したい人やリスキリングに関心のある人など、勉強によって人生を切り開こうとするすべての人に一読を勧めたい。きっと、みるみるうちに成果が出て、勉強に“ハマる”はずだ。

著者

ビリギャル本人 さやか(小林さやか)
1988年、名古屋市生まれ。高校2年の時に出会った恩師、坪田信貴氏の著書『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』(通称:ビリギャル)の主人公。慶應大卒業後、ウェディングプランナーを経て、“ビリギャル本人”としての講演や執筆活動などを展開。2019年4月より、聖心女子大学大学院へ進学、21年3月修了。22年9月より、米国コロンビア大学教育大学院の認知科学プログラムに留学、24年5月修了。
著書に『ビリギャルが、またビリになった日 勉強が大嫌いだった私が、34歳で米国名門大学院に行くまで』(講談社)がある。

本書の要点

  • 要点
    1
    モチベーションを生むには「価値」と「期待値」が不可欠だ。著者にとっての「勉強の価値」は、「慶應に入ってキラキラの仲間入りをしたい!」だった。
  • 要点
    2
    勉強の基本ルールは2つ。「ちょいムズ」のレベルをやり続けることと、できない問題を「探して」「つぶす」ことだ。
  • 要点
    3
    あなたが大きな挑戦をしようとするとき、「無理だ」といってくる人は無視しよう。そういう人の大半は「やったことがなくて、無理かどうかすらわからない人」だ。

要約

【必読ポイント!】 モチベーション編

モチベーションを生み出す2つの要素

勉強に限らず、モチベーションを生み出すには「期待値」と「価値」が不可欠だ。

期待値とは「自分が目標を達成できるとどれだけ信じているか」。そして価値とは「その行動自体や、その行動によって得られる結果がどれだけ魅力的か」だ。

例えば、問題に正解できればお菓子をゲットできるというゲームをするとしよう。

ここでの「期待値」は、問題に正解できそうだという自信である。自信があれば、ゲームに参加しようとするだろう。

「価値」は、そのお菓子が本人にとってどれだけ魅力的であるかだ。好きなお菓子であればゲームに対するモチベーションが湧く一方、嫌いなお菓子なら、がんばる気は起きない。

私たちが行動を起こすかどうかは、「それを達成できるかどうかの自信」と「その行動やその先で得られるものに対する魅力」によって決まるのだ。

あなたにとっての「勉強の価値」は?
ilkermetinkursova/gettyimages

期待値と価値のうち、まずは価値について考えていこう。

勉強で成果を上げたいなら、勉強をすること自体に、もしくは勉強によって得られるご褒美に、心の底から価値を感じている必要がある。ビリギャルの例を見てみよう。

勉強を始める前の著者は「キラキラした世界に行きたい」と思いつつ、クラブやカラオケに通う日々だった。それはそれで楽しかったが、「もっといろんな人に出会えるキラキラした世界に行ってみたいな」という憧れは消えなかった。

そんなときに出会ったのが、『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』の著者である坪田信貴先生だ。たまたま出会った坪田先生から「君、慶應とか行ったら?」と言われ、「私が行きたいキラキラな世界って、慶應なのかもしれない!!」とハッとした。ちょうど櫻井翔くんが慶應を卒業したことが話題になっていた頃だ。そもそも進学する予定さえなかったのに、坪田先生のひと言により、突然「慶應に行く」ことにとんでもない価値を感じたのである。

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要約公開日 2024.10.15
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