勉強に限らず、モチベーションを生み出すには「期待値」と「価値」が不可欠だ。
期待値とは「自分が目標を達成できるとどれだけ信じているか」。そして価値とは「その行動自体や、その行動によって得られる結果がどれだけ魅力的か」だ。
例えば、問題に正解できればお菓子をゲットできるというゲームをするとしよう。
ここでの「期待値」は、問題に正解できそうだという自信である。自信があれば、ゲームに参加しようとするだろう。
「価値」は、そのお菓子が本人にとってどれだけ魅力的であるかだ。好きなお菓子であればゲームに対するモチベーションが湧く一方、嫌いなお菓子なら、がんばる気は起きない。
私たちが行動を起こすかどうかは、「それを達成できるかどうかの自信」と「その行動やその先で得られるものに対する魅力」によって決まるのだ。
期待値と価値のうち、まずは価値について考えていこう。
勉強で成果を上げたいなら、勉強をすること自体に、もしくは勉強によって得られるご褒美に、心の底から価値を感じている必要がある。ビリギャルの例を見てみよう。
勉強を始める前の著者は「キラキラした世界に行きたい」と思いつつ、クラブやカラオケに通う日々だった。それはそれで楽しかったが、「もっといろんな人に出会えるキラキラした世界に行ってみたいな」という憧れは消えなかった。
そんなときに出会ったのが、『学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話』の著者である坪田信貴先生だ。たまたま出会った坪田先生から「君、慶應とか行ったら?」と言われ、「私が行きたいキラキラな世界って、慶應なのかもしれない!!」とハッとした。ちょうど櫻井翔くんが慶應を卒業したことが話題になっていた頃だ。そもそも進学する予定さえなかったのに、坪田先生のひと言により、突然「慶應に行く」ことにとんでもない価値を感じたのである。
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