THE CULTURE PLAYBOOK 最強チームをつくる方法 実践編

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THE CULTURE PLAYBOOK 最強チームをつくる方法 実践編
出版社
かんき出版

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出版日
2024年06月17日
評点
総合
4.2
明瞭性
4.5
革新性
3.5
応用性
4.5
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おすすめポイント

チームづくりの名著といえば、『THE CULTURE CODE最強チームをつくる方法』は外せないだろう。成功しているチームの共通スキルを「安全な環境をつくる」「弱さを見せる」「共通の目標を持つ」の3つと定義し、Googleやピクサーなどの事例を挙げながら、それぞれのスキルの働きを解説する一冊だ。

本書はその「実践編」として刊行されたもので、先述した3つのスキルを実践するための60種類の「行動」が紹介されている。著者は本書のことを「実地で効果が証明された行動を集めたカタログだ」と表現している。

60種類の「行動」のうち、「もしこの本から1つのTIPだけを学ぶとしたら、ぜひこのTIPにしてもらいたい」と書かれているのは、弱さを共有して信頼関係を築くツールである「AAR」だ。これは、チームで重要なタスクを終えたら「何がうまくいった?」「何がうまくいかなかった?」「次は何を変える?」の3つについて話し合い、学びをためていくという「行動」である。その効果のほどはきっと誰でも想像できるだろうが、習慣的に実践しているチームは決して多くないはずだ。

実践的な「行動」のアイデアが満載の本書は、ぱらぱらとページをめくるだけでも、たくさんの学びがある。リーダーを務める人はもちろん、チームづくりに関心のある人には必ず熟読してもらいたい。チーム力アップのヒントが得られること間違いなしだ。

著者

ダニエル・コイル(Daniel Coyle)
ニューヨーク・タイムズ・ベストセラー作家。主な著作は、『THE CULTURE CODE 最強チームをつくる方法』(かんき出版)、『天才はディープ・プラクティスと1万時間の法則でつくられる』(パンローリング)など。タイラー・ハミルトンとの共著『シークレット・レース:ツール・ド・フランスの知られざる内幕』(小学館)で、2012年、ウィリアム・ヒル・スポーツ・ブック・オブ・ザ・イヤーをハミルトンとともに受賞。メジャーリーグのクリーブランド・ガーディアンズで特別顧問を務める。家族は妻のジェニーと4人の子供。子供の学校のある時期はオハイオ州クリーブランドで、夏の間はアラスカ州ホーマーで暮らす。

本書の要点

  • 要点
    1
    安全な環境をつくる行動の1つは、「私のトリセツ」を作成・開示し、メンバー同士がお互いの長所や性格、習慣などを知ることだ。「私のトリセツ」の内容は、自分の価値観、コミュニケーション法の好み、やると元気が出る活動・消耗する活動などだ。
  • 要点
    2
    弱さを共有する行動の1つは「アフター・アクション・レビュー(AAR)」だ。チームで重要なタスクを終えたらすぐに全員で集まり、「何がうまくいった?」「何がうまくいかなかった?」「次は何を変える?」の3つの質問について話し合って、学びを重ねる。
  • 要点
    3
    チームで共通の目標を持つ行動の1つは、この組織で成功するために必要な資質をメンバーたちと議論し、わかりやすくまとめた資料をつくることだ。

要約

【必読ポイント!】 安全な環境

安全な環境をつくる

強固な文化を持つチームには、メンバー間の温かなつながりと、自分の意見を述べる意思がある。こうした心理的安全性は「帰属のシグナル」を出し続けることによって築かれていく。

帰属のシグナルとは、次のようなメッセージを明確に伝えるちょっとした態度や行動のことだ。

・私たちはつながっている

・私たちは同じ未来を共有している

・私はあなたのことを気にかけている

・ここではあなたの意見が尊重される

・あなたは大切な存在だ

私たちの脳は、帰属のシグナルを感知するとスイッチが切り替わる。危険がないかどうかをつねに探っている「警戒モード」から、周りの人と積極的に協調しようとする「つながりモード」に移行するのだ。これにより、強固な文化の基礎となる「安全な環境」を確立できる。

次からは、「安全な環境」づくりに役立つ行動を紹介していこう。

「有能な人でなし」を一切許容しない
LaylaBird/gettyimages

いくら有能であっても、人間性に問題がある人を許容してはならない。これまでの研究では、「有能な人でなし」が大きな成果を出したとしても、その人物の存在によってチーム全体が受ける損害のほうが大きくなることがわかっている。

「有能な人でなし」を一切許容しないという方針は、明確な帰属のシグナルとしての役割を果たす。この方針はすなわち「たとえどんなに有能であっても、チーム全体よりも優先されることはない」というメッセージになるからだ。

人でなしのいないチームを作りたいなら、「有能な人でなし」を一切許容しないという態度を明確にルール化し、採用の過程で候補者にはっきりと伝えるとともに、許容されない態度や行動の例をくり返し発信しよう。許容できない態度をとる人がいたらすぐに指摘し、改まらないようならチームから追放するという判断も必要だ。

「私のトリセツ」をつくってシェアする

メンバー同士がお互いの長所や性格、習慣などを知ることは、チームのパフォーマンス向上に役立つ。

その具体的な実践方法の一つが、「私のトリセツ」をつくることだ。それぞれのメンバーが、自分の価値観、コミュニケーション法の好み、やると元気が出る活動・消耗する活動などを開示する。次の4つの質問に答えるのもいいだろう。

・私が最高の自分になれるのはどんなときか?

・私が最低の自分になってしまうのはどんなときか?

・「これなら私に任せて」と言えるものは何か?

・他のメンバーに望むものは何か?

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要約公開日 2024.11.06
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