「時間術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。

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出版社
出版日
2024年09月30日
評点
総合
3.7
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

人生とはすなわち時間の使い方だ。時間の使い方が気にならない人などいない。特に、忙しい現代のビジネスパーソンにとって、時間術は興味を引かれるトピックだ。しかし、たくさんある時間術の名著たちをすべて読んで、重要なポイントをみずからピックアップできるだろうか。それこそ、「そんな時間はない」と言いたくなってしまう。

本書は、そんな忙しい読者のために、著者らが時間術の名著100冊を読み込み、共通するノウハウをランキング形式で1冊にまとめたものだ。「多くの本に掲載されているほど重要なポイントであるはずだ」という信念のもと、100冊から洗い出したノウハウは、「掲載されていた本の冊数」によって順位付けされている。本書で紹介される時間術のポイントは1位から40位まで。名著のエッセンスを大事な順に知ることができるのが、本書の最大の魅力だ。「時間術の本を読む時間がない」という読者にとって、最初に手に取るのに最適な1冊だ。

効果的な時間術と聞くと、時間を増やす魔法のような方法を期待したくなる。しかし、本書を読むとそのような方法はないのだということが実感できる。本当に時間を大切にしたいと思ったら、基本というべき定番の時間術に忠実に、堅実に物事に取り組んでいくほかないということだろう。本書を通読し、ランキングの全容を確認してもらいたい。

ライター画像
池田友美

著者

藤吉豊(ふじよし ゆたか)
株式会社文道、代表取締役。有志4名による編集ユニット「クロロス」のメンバー。 日本映画ペンクラブ会員。神奈川県相模原市出身。
編集プロダクションにて、企業PR誌や一般誌、書籍の編集・ライティングに従事。 編集プロダクション退社後、出版社にて、自動車専門誌2誌の編集長を歴任。2001年からフリーランスとなり、雑誌、PR誌の制作や、ビジネス書籍の企画・執筆・編集に携わる。文化人、経営者、アスリート、タレントなど、インタビュー実績は2000人以上。2006年以降は、ビジネス書籍の編集協力に注力し、200冊以上の書籍のライティングに関わる。
現在はライターとしての活動のほか、「書く楽しさを広める活動」「ライターを育てる活動」にも注力。「書く力は、ライターだけでなく、誰にでも必要なポータブルスキルである」(ポータブルスキル=業種や職種が変わっても通用する持ち出し可能なスキル)との思いから、大学生や社会人に対して、執筆指導を行っている。元野良猫を溺愛する日々。

小川真理子(おがわ まりこ)
株式会社文道、取締役。有志4名による編集ユニット「クロロス」のメンバー。 日本映画ペンクラブ会員。日本女子大学文学部(現人間社会学部)教育学科卒業。東京都在住。編集プロダクションにて、企業PR誌や一般誌、書籍の編集・ライティングに従事。その後、フリーランスとして、大手広告代理店の関連会社にて企業のウェブサイトのコンテンツ制作にも関わり仕事の幅を広げる。これまでに、子ども、市井の人、文化人、経営者など、インタビューの実績は数知れない。
現在は、ビジネス書や実用書などの編集・執筆に携わる一方で、ライターとして約30年活動をしてきた中で培ってきた「書く」「聞く」についてのスキルや心構えを伝えたいと、ライティング講座にも注力。学生や社会人、ライターを目指す方々に対して、執筆指導を行っている。猫を2匹飼っている。

■書籍【藤吉豊・小川真理子共著】
『「文章術のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』
『「話し方のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』
『「勉強法のベストセラー100冊」のポイントを1冊にまとめてみた。』
(以上、日経BP)
『社会人になったらすぐに読む文章術の本』(KADOKAWA)

■書籍【藤吉豊著】
『文章力が、最強の武器である。』(SBクリエイティブ)

■書籍【小川真理子著】
『事がとぎれない ムリせず長く続けられる 女性フリーランスの働き方』(日本実業出版社)

■文道 https://bundo.net/
■Facebook https://www.facebook.com/BUNDO.inc
■YouTube「文道TV」 https://www.youtube.com/channel/UC4Tp1uYoit3pHXipRp_78Ng

本書の要点

  • 要点
    1
    100冊の名著でもっとも多く触れられていたのが締め切りの大切さだ。特に、実際の締め切りより前倒しして、自分の締め切りを設定しておくことが有効だ。
  • 要点
    2
    3位は、ゴールを起点に考えることだ。スケジュールを立てるうえでは、ゴールから逆算して必要なプロセスを考える「逆算思考」が重要だ。
  • 要点
    3
    7位には、「いつか」ではなく、「今すぐ」始めることが入っている。今日の自分ができないことは、明日もできない。何かを始めるなら、今すぐ取り組むべきだ。

要約

【必読ポイント!】 本当に大切な基本のルール

1位:「締め切り」の決め方で充実度と達成度が変わる

100冊中51冊と、もっとも繰り返し述べられていたのは締め切りの大切さだ。締め切りを設定することのメリットは多数ある。締め切りがあれば先送りを避けることができる。また、締め切りを守ろうとすることで、段取りがよくなり、集中力が発揮され、内容の質も高くなりやすい。さらに、締め切りに向けて必死に考えるため、新しいアイデアも見つかりやすくなり、締め切りが守れれば自信もつく。

締め切りを設定するうえで重要なのは、本来の締め切りよりも前倒しして、自分の締め切りを設定することだ。締め切りを前倒しする根拠として、100冊中6冊で挙げられていたのが、イギリスの歴史学者・政治学者であるシリル・ノースコート・パーキンソンが提唱した「パーキンソンの法則(第1法則)」だ。この法則によれば「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」。私たちは時間があればダラダラしたり、余計な仕事を増やしたりして、与えられた時間をすべて使い果たそうとしてしまうのだ。だから、作業時間やタスクを膨張させないよう、本来の締め切りよりも前に自分の締め切りを設定しておくべきだ。

2位:「優先順位」を決めて行動する
Morsa Images/gettyimages

優先順位にしたがって行動すると、目先の作業にとらわれずに、やるべきことに集中しやすくなる。100冊にはさまざまな優先順位のつけ方が掲載されていたが、とくに多かったのは「緊急度と重要度を軸に決める」「難易度で決める」「納期と所要時間で決める」の3つだ。

100冊中17冊で紹介されていた「緊急度と重要度を軸に決める」方法として有名なのは、スティーブン・R・コヴィー博士の「時間管理のマトリクス」だ。このマトリクスでは、縦軸に重要度、横軸に緊急度をとって、タスクを4つの領域に分類する。このうちでもっとも優先すべきなのは、緊急度も重要度も高い領域だ。緊急でもなく重要でもないことは、最後にやるか、やらないと決めてもいい。では、緊急だが重要ではないことと、緊急ではないが重要なことだったら、どちらを優先するべきだろうか。答えは、緊急ではないが重要なことだ。

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要約公開日 2024.12.10
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