世界のトップリーダーが話す1分前までに行っていること

口下手な人が伝わる人に変わる心理メソッド43
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世界のトップリーダーが話す1分前までに行っていること
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口下手な人が伝わる人に変わる心理メソッド43
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世界のトップリーダーが話す1分前までに行っていること
著者
出版社
出版日
2024年08月05日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

キング牧師やスティーブ・ジョブズのように、名演説により人を一瞬で魅了するリーダー。彼らの研ぎ澄まされたキーフレーズ、堂々とした振る舞い、リラックスした表情。なぜ、プレゼンの名手たちは、人前で流暢に話し、プレゼンスを残せるのだろうか。

その秘訣は、彼らが「人前に立つ前の行動」にあるそうだ。トップリーダーたちは生まれつき話すのが上手なわけでなく、誰よりも入念な準備をしている。例えばスティーブ・ジョブズも、5分間のデモプレゼンに向けて、チームで数百時間の準備を行い、彼自身も二日間のリハーサルを行ったという。プレゼンの前に何を意識し、どんなトレーニングを積めばいいのか? そのエッセンスが本書で余すところなく紹介されている。

著者は、国立大学法人長崎大学准教授で、NHKキャスターとして17年活躍し、スピーチコンサルタントとして上場企業役員の株主総会、政治家の演説を支えてきたプロフェッショナルだ。著者の経験則と心理学の研究に裏付けられた練習方法を実践していけば、ここぞという場面で感動的なスピーチができるようになっていく。

私たちは「自分」という商品を、日々誰かにプレゼンテーションしている。人との協働が増えるなかで、プレゼン力はリーダーに限らずあらゆる人が身につけておいて損はないスキルといえる。「一生が決まる瞬間」を成功させるために、トップリーダーの「話す前」の習慣を学んでみてはいかがだろうか。

ライター画像
松尾美里

著者

矢野香(やの かおり)
国立大学法人長崎大学准教授。スピーチコンサルタント。専門は、心理学・コミュニケーション論。
NHKのキャスター歴17年。おもにニュース報道番組を担当し、番組視聴率20%超えを記録。NHK在局中からスピーチ研究に取り組み、博士号取得。大学教員として研究をつづけながら「信頼を勝ち取る正統派スピーチ」を伝授。クライアントには、大手上場企業役員、経営者、政治家などエグゼクティブクラスのリーダーが名を連ねる。記者会見や株主総会、政治家の演説、有識者・著者の講演やメディア出演など、「ここぞ」という失敗できない場面を成功に導く実践的な指導に定評がある。著書に「その話し方では軽すぎます!――エグゼクティブが鍛えている「人前で話す技法」」(すばる舎)、『最強リーダーの「話す力」 誰から見てもリーダーらしく見える「話し方」の秘密』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)などベストセラー多数。
(株)オーセンティ https://authenty.co.jp/

本書の要点

  • 要点
    1
    トップリーダーは、話す前に入念な準備を行う。まずは、(1)目的は何か、(2)メインメッセージは何か、(3)あなたは誰かを考えることだ。
  • 要点
    2
    人前に立つときは、「リーダーとしての自分」を操り人形(セルフ・パペット)として俯瞰し、「それを操る自分」と分けて考えるとよい。
  • 要点
    3
    人前で話す前には、メンタルを整えることや、周りの協力を得て環境を準備することが大切だ。
  • 要点
    4
    リーダーが第一印象として重厚感を印象づけるうえで「重厚感の法則」が役に立つ。

要約

トップリーダーは半年以上前から準備をする

入念な準備がプレゼンの成否を分ける

古今東西のトップリーダーは、話す前に入念な準備を行っている。なぜなら、自身の話を聞いてもらうことは、相手を動かす強力な方法だと知っているからだ。トップリーダーとそのチームによる準備は、人前で話すことが決まったらすぐ始まる。毎年恒例なら3か月から半年前が目安だ。スピーカーを依頼されたら、即手帳にリハーサルスケジュールを記入する。

入念な事前準備をしていたトップリーダーの一例として、安倍晋三元首相が挙げられる。彼は2015年4月29日、米議会の上下両院合同会議で45分間にわたる英語の演説をした。その後、割れんばかりの拍手が沸き起こった。安倍氏は毎日自宅で大声を張り上げて練習をしたという。英語の原稿からは、練習の跡がはっきりと読み取れた。マーカーで大事な部分に線が引かれ、「拍手を促す」といった伝え方の注意点も書き込まれていたのだ。

このように、準備や練習の量と成功の数は比例する。

最初に考える「3つの問い」
Vitalii Barida/gettyimages

プレゼンテーションの予定が決まったら、最初にすべきことは次の3点を考えることだ。

(1)目的は何か

(2)メインメッセージは何か

(3)あなたは誰か

1つ目は、なぜあなたがそのプレゼンをするのかである。プレゼンテーションの語源は英語のpresentであり、名詞で贈り物という意味だ。プレゼンはプレゼントと捉えることができる。

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要約公開日 2025.01.09
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