「この人なら!」と秒で信頼される声と話し方
「この人なら!」と秒で信頼される声と話し方
「この人なら!」と秒で信頼される声と話し方
出版社
日本実業出版社

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出版日
2024年05月20日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

すぐに信頼される人と、なかなか信頼を得られないままの人。二者の違いはなんだろう。経歴だろうか。それとも、誠実さや素直さ、前向きさだろうか。

本書の著者、下間都代子氏の回答は明快だ。「声」と「話し方」である。「声」と「話し方」が適切であれば、信頼を“秒”で築くことさえ可能だという。

下間氏は「声・話し方の総合プロデューサー」という肩書を持つフリーアナウンサー、ナレーターだ。報道情報番組やCMなどに数多く出演しており、阪急電鉄の車内放送、京阪電車の駅構内放送も担当している。さらには話し方、コミュニケーション、発声の講座や個人コンサルの講師としても活躍中だ。

本書ではそんな下間氏が、少しでも早く信頼されるための「声」と「話し方」を教えてくれる。信頼される聞き方、安心感を与える声、信頼される話し方、説得力のある声と話し方、相手を惹き付ける声と話し方、さらなる信頼を得るための声と話し方について、プロの視点から丁寧に解説している。

本書には、下間氏がこれまでの経験から編み出したノウハウが惜しみなく詰まっている。公私問わず“秒”で信頼される人になりたいなら、ぜひ読んでほしい。声と話し方があなたの強みの一つに加わることだろう。

著者

下間都代子(しもつま とよこ)
声・話し方の総合プロデューサー。
元FM802アナウンサー。現在フリーのアナウンサー、ナレーターとしてテレビの報道情報番組やCMほか声の仕事で多方面に活動。また話し方、コミュニケーション、発声の講座や個人コンサルの講師としても活躍中。阪急電鉄の車内放送、京阪電車の駅構内放送などで関西では特に著名。指導歴としては声優・ナレーター養成所やタレントプロダクション、NHK文化センターなどで、ボイストレーニングや話し方、ナレーションの講師を歴任。30年以上3000名を超える指導経験を持つ。また、より朗読の神髄を極めるためナレーター槇大輔氏のもとで10年に渡り学び、朗読や朗読劇などの舞台に出演。朗読家としてイベントに招かれている。
音声SNSの番組『耳ビジ★耳で読むビジネス書』では年間60冊超のビジネス書を朗読。著者を深掘りするインタビューで、「映像が浮かんでくる」「心に届く」「元気になる」などの声を著者やリスナーからもらい、現在フォロワー数約5000人を持つ。
Instagramでは「電車の声の人」として360万回超再生とバズり中。

本書の要点

  • 要点
    1
    相手に信頼される聞き方のポイントは、相手に関心・興味を持つ、質問をする、相槌とリアクションをする、受け止める、表情に出す、の5つだ。
  • 要点
    2
    信頼感を与える「トーン」「ボリューム」「テンポ」の組み合わせは、「大きくて低めの声で、かつゆっくりとした話し方」だ。3つの要素のうち、自分の短所を把握し、克服しよう。
  • 要点
    3
    信頼される話し方のポイントは、ユーモアを交える、感情を揺さぶる、本音を言う、の3つだ。

要約

信頼される「聞き方」

聞き方のポイント(1)相手に関心・興味を持つ

相手に「心のヨロイ」を脱いでもらうためには、「話す」ことと同じくらい「聞く」ことも大切だ。相手に信頼される聞き方のポイントは5つある。

1つ目のポイントは「相手に関心・興味を持つ」。あなたが自分に関心を抱いていないことがわかると、相手は心を開いてくれないどころか、あなたに対して敵意を抱くことさえある。

といっても、苦手な人や嫌いな人に関心を持つのは難しい。それでもそんな相手と人間関係を構築する必要に迫られたときには、まずは相手のことが苦手な理由を探してみよう。苦手な理由が見つかったら、次に「この人、なんでこんな感じになったんだろう」と考えてみてほしい。その答えを探すために、相手の話を興味深く聞けるようになる。

聞き方のポイント(2)質問をする
maroke/gettyimages

2つ目のポイントは「質問をする」。

信頼関係を築く質問のポイントは、相手に【肯定の言葉】を何度も言わせることだ。

人は自分の気持ちを言い当てられたり、代弁してもらえたりしたときに「はい」「そうです」「そうなんです」といった【肯定の言葉】を言う。そして【肯定の言葉】を何度も言うことで、相手に対して「この人は私の気持ちをわかってくれる人だな」「感覚が似ているな」と思い始め、少しずつ心の扉を開いていく。

例えば、ワインバーで隣に座った人と信頼関係を築きたいなら、次のように会話を進めて【肯定の言葉】を繰り返させればいい。

「この店にはよく来るのですか?」

「はじめて来ました」

「そうですか。気に入りました?」

「はい、気に入りました」

「この店、雰囲気良いですよね」

「そうですね」

聞き方のポイント(3)相槌とリアクションをする

3つ目のポイントは「相槌とリアクションをする」。

「相槌(リアクション)」は人の話を聞くときの最重要ポイントと言っても過言ではない。

相槌言葉の代表は「はい」「ええ」「うん」の3つだ。それ以外にも「そうですね」「なるほど」「ああ」「ほお」といった相槌や「それで?」「ということは」などの「合いの手」を駆使することで、相手は次第に饒舌になっていく。

相槌にはさまざまな種類があるが、そのうちの1つは、相手の話に肯定的な共感を与える相槌である「そのとおりですね」と「確かに」だ。これらを使いこなして共感を示し、相手を安心させよう。

聞き方のポイント(4)受け止める

4つ目のポイントは「受け止める」。

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要約公開日 2025.02.02
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