相手に「心のヨロイ」を脱いでもらうためには、「話す」ことと同じくらい「聞く」ことも大切だ。相手に信頼される聞き方のポイントは5つある。
1つ目のポイントは「相手に関心・興味を持つ」。あなたが自分に関心を抱いていないことがわかると、相手は心を開いてくれないどころか、あなたに対して敵意を抱くことさえある。
といっても、苦手な人や嫌いな人に関心を持つのは難しい。それでもそんな相手と人間関係を構築する必要に迫られたときには、まずは相手のことが苦手な理由を探してみよう。苦手な理由が見つかったら、次に「この人、なんでこんな感じになったんだろう」と考えてみてほしい。その答えを探すために、相手の話を興味深く聞けるようになる。
2つ目のポイントは「質問をする」。
信頼関係を築く質問のポイントは、相手に【肯定の言葉】を何度も言わせることだ。
人は自分の気持ちを言い当てられたり、代弁してもらえたりしたときに「はい」「そうです」「そうなんです」といった【肯定の言葉】を言う。そして【肯定の言葉】を何度も言うことで、相手に対して「この人は私の気持ちをわかってくれる人だな」「感覚が似ているな」と思い始め、少しずつ心の扉を開いていく。
例えば、ワインバーで隣に座った人と信頼関係を築きたいなら、次のように会話を進めて【肯定の言葉】を繰り返させればいい。
「この店にはよく来るのですか?」
「はじめて来ました」
「そうですか。気に入りました?」
「はい、気に入りました」
「この店、雰囲気良いですよね」
「そうですね」
3つ目のポイントは「相槌とリアクションをする」。
「相槌(リアクション)」は人の話を聞くときの最重要ポイントと言っても過言ではない。
相槌言葉の代表は「はい」「ええ」「うん」の3つだ。それ以外にも「そうですね」「なるほど」「ああ」「ほお」といった相槌や「それで?」「ということは」などの「合いの手」を駆使することで、相手は次第に饒舌になっていく。
相槌にはさまざまな種類があるが、そのうちの1つは、相手の話に肯定的な共感を与える相槌である「そのとおりですね」と「確かに」だ。これらを使いこなして共感を示し、相手を安心させよう。
4つ目のポイントは「受け止める」。
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