現在の管理職は悲惨な状態にある。プレイング業務の増加、タイムマネジメントの厳格化、新業務増加への対応、上司の無理あるいは曖昧な要望、メンバーへの対応の高度化、本人のマネジメント不足という6つの圧力が管理職に無理ゲーを強いており、成果を上げにくくなっているのだ。
プレイングマネジャーを無理ゲーから解放するために、本書では「やめる」「絞る」「見直す」という3つのアプローチを提案する。
プレイングマネジャーがやめるべき仕事は3つある。
1つ目は「定期的な1on1」だ。定期的な1on1には4つの弊害があるからだ。
弊害(1)は「上司の仕事を増やす」。メンバーが困りごとを相談してきた瞬間、その解決が上司の仕事になる。
弊害(2)は「噂話で上司のモチベーションを低下させる」。1on1はクローズドな場であるため、噂話や悪口を言いやすい。噂話や悪口を聞いたマネジャーは人間関係に配慮しなければいけなくなり、モチベーションと生産性が下がる。
弊害(3)は「チーム会議の活性化を阻害する」。メンバーが「何か言いたいことがあっても、1on1で相談をすればよい」と考えるようになり、定例会議が機能しなくなる。
弊害(4)は「全体のコミュニケーションに時間がかかり、質が低下する」。チーム会議が機能しないと、常に1on1でコミュニケーションを取ることになり、やりとりに時間がかかってしまう。
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