ライフハック100
「人生の質」を上げる習慣
ライフハック100
ライフハック100
出版社
総合法令出版

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出版日
2024年12月19日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

「人気者になりたければ、モンスターハンターで遊ぼう」

「仕事中に貧乏ゆすりをすると、死亡リスクを減らせる」

「それってどういうこと?」と、思わず気になってしまう「ライフハック」。「ハック」とは、ちょっとしたコツやテクニックを指す。本書では、ストレスを軽減し、幸せな人生を送るために役立つ88のライフハックを紹介している。

本書のライフハックは100以上の研究や成果に基づいており、非常に説得力がある。著者は人気心理学者であり、数多くの著書を持つ内藤誼人氏だ。著者によると、心理学の論文は1年に10万本も発表されているという。本書はその膨大な論文や研究から、仕事や暮らし、人生に役立つものだけを厳選。日常ですぐに使えるライフハックとして、平易な言葉でまとめた。各ハックは約3ページで構成されており、どれも身近な事例ばかりでとても読みやすい。

著者はライフハックを料理の下準備に例えている。ちょっと下準備をしておくだけで、その後の工程が驚くほどラクになる。ライフハックを活用することで、毎日が楽しくなったり仕事の効率が向上したり、人生で大切なものが見えてきたりもする。すると、今までとは違う結果を得ることができるだろう。

本書は、生きにくい時代を過ごす私たちへの贈り物だ。ぜひその贈り物を受け取って、今日からハックを実践してみてはいかがだろうか。

ライター画像
Naoko Kubota

著者

内藤誼人(ないとう よしひと)
心理学者、立正大学客員教授、有限会社アンギルド代表取締役社長。
慶応義塾大学社会学研究科博士課程修了。社会心理学の知見をベースに、ビジネスを中心とした実践的分野への応用に力を注ぐ心理学系アクティビスト。趣味は釣りとガーデニング。
著書に、『世界最先端の研究が教える新事実 心理学BEST 100』『世界最先端の研究が教える すごい心理学』『世界最先端の研究が教える もっとすごい心理学』(以上、総合法令出版)など多数。その数は200冊を超える。

本書の要点

  • 要点
    1
    悩み事は、紙に書き出すメンタル・ライティングが有効だ。紙に書き出すことで、心理的な感情のゴミを物質的なゴミと同じように扱うことができるからだ。
  • 要点
    2
    職場やサークルで好かれるのは協力的な人だ。協調性を鍛えるには、「モンスターハンター」のように、人と協力しあうゲームで遊ぶとよい。
  • 要点
    3
    やる気を出したいときは鏡を見よう。自分の姿を30秒見つめるだけで、意欲を高めることができる。
  • 要点
    4
    デスクワーク中に貧乏ゆすりをすると、血行の滞りや代謝機能の低下を予防して、結果的に死亡リスクを減らせる。

要約

【必読ポイント!】 日常で使えるライフハック

悩み事は紙に書き出す

悩み事があれば、いらない用紙やノートに書き出してみよう。これは、「メンタル・ライティング」と呼ばれるライフハックだ。紙に書き出すと、客観的に悩みに向き合えるようになる。

米国ウェイン州立大学のローリー・ワーナーは、12歳から17歳のぜんそく患者50人を対象に、メンタル・ライティングの効果検証を行った。片方のグループには3日間、ストレスに感じたことを日記に書いてもらい、もう片方のグループには、別のテーマを与えて書いてもらった。すると2か月後、メンタル・ライティングを行ったグループは、ぜんそくの症状が大幅に改善したことが明らかになった。紙に書き出すことで、ストレスが軽減したのだろう。

マドリード自治大学のパブロ・ブリノールによると、私たちの感情は目に見えないが、紙に書き出すことで問題や気持ちを外在化することができるという。外在化によって、心理的な感情のゴミを物質的なゴミと同じように扱うことができるからだ。

悩みを書き終えたら、その紙をビリビリに破ってゴミ箱に捨ててしまおう。そうすることで、驚くほど心がスッキリするだろう。

記録をつければ行動が変化する
Yagi-Studio/gettyimages

自分の悪い行動を変えたいなら、記録をとるのが効果的だ。たとえば「最近、お酒を飲みすぎている」というときは、飲酒量を毎日記録していくと行動に変化が起きる。これは「レコーディング・テクニック」と呼ばれる手法だ。

フィンランドにあるタンペレ大学のアーニャ・コスキ=ヤネスは、飲酒の習慣がある343人に、毎日の飲酒量を特別なウェブサイトに入力してもらった。すると3か月後には驚くほど飲酒量が減少し、半年後や1年後の追跡調査でも増加することはなかった。

それまでは無自覚でやっていたことも、記録をとることで少し意識するようになる。悪い行動も、ごく自然に変えていくことができるのだ。

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要約公開日 2025.03.10
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