時間デトックス
無駄をスッキリさせて、人生の質を高める
時間デトックス
NEW
時間デトックス
出版社
日本実業出版社

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出版日
2024年12月01日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
3.5
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おすすめポイント

現代人はとにかく時間が足りない。やるべきことが終わらないし、やりたいこともできないと悩む人の多くが、これまでさまざまな時短術を試し、効率化を図ってきたはずだ。しかし、それで悩みは解消しただろうか。限られた時間に多くのタスクを詰め込んでスキマを作ったところで、そこにはあっという間に新たなタスクが放り込まれる。時短や効率化を追い求めた結果、かえって忙しさが増したという経験をした人も少なくないはずだ。

タイパの追求に疲れてしまった人におすすめしたいのが、タイムコーディネーターの吉武麻子氏による『時間デトックス』である。本書が紹介するのは、自分の時間の使い方を「心地よさ」を軸に見直し、人生を再設計する「タイムコーディネート」という考え方だ。私たちのタスクは、時短や効率化ではどうしようもないほどにまでふくれあがっている。そこで本書は、「捨てる・任せる・ゆるめる」という3つの視点から、タスクを手放す実践的なアプローチを紹介している。

そうして「時間デトックス」をした先に、「なりたい自分」が見えてくる。最終的に目指すのは、自分が「ありたい未来」を見据え、自分の時間の使い方を主体的に決められるようになることだ。自分の人生は今やっていることの繰り返しでよいのか。そんな漠然とした不安を抱える人の未来を明るく照らしてくれる一冊である。

ライター画像
池田友美

著者

吉武麻子(よしたけ あさこ)
タイムコーディネーター。TIME COORDINATE株式会社代表取締役。1981年、神奈川県生まれ。大学卒業後、旅行会社勤務を経て、26歳で韓国留学。その後、現地法人でキャスティングディレクターとして24時間365日仕事に追われる日々を過ごす。帰国後、キャリアとライフイベントの狭間で葛藤した経験から、疲弊せずに毎日を楽しみながら仕事のパフォーマンスもあげていく「タイムコーディネート術」を考案し、のべ4000名以上に指南。心地よい時間の使い方で、ありたい未来をつかみに行くための「タイムコーディネート実践プログラム」や「タイムコーディネーター養成講座」を開講。著書に『目標や夢が達成できる 1 年・1 カ月・1週間・1 日の時間術』(かんき出版)、監修を担当した書籍に『時短・効率化の前に 今さら聞けない時間の超基本』(朝日新聞出版)他。また、タイムコーディネート手帳の製作販売、企業研修、時間の専門家として各種メディアにて掲載・連載執筆を行っている。2児の母。

本書の要点

  • 要点
    1
    時間に追われる生活から抜け出すためには、自分の時間の使い方を「心地よさ」を軸に再設計する「タイムコーディネート」の考え方が有効だ。
  • 要点
    2
    1日の行動ログをとり、やったことを「やりたい」「やらなければならない」の2つに色分けしてみよう。ログを踏まえて自分のやりたいことがなぜできていないと感じるのかを考えると、手放すべきものが見えてくる。
  • 要点
    3
    「捨てる」「任せる」「ゆるめる」の3つの視点からやりたくないタスクを手放し、自分が本当にやりたいことに時間を使えるようにしよう。

要約

「時間デトックス」で「本当にやりたいこと」に時間を使おう

自分の人生を「心地よさ」でデザインする

時間に追われる日々を、「どうしようもない」とあきらめてはいないだろうか。

仕事も好きだし、学ぶことも好き。家族の時間もひとりの時間も大事にしたい。新しいことに挑戦もしたい。人から頼られるのはうれしいし、頼まれごともできるだけ引き受けてきた。こんながんばり方には限界が来ているような気がしている。だけど、目の前のことを打ち返すことに精一杯で、考えている暇もない──。

そんな人に提案したいのが、自分の人生をデザインする「タイムコーディネート」という考え方だ。自分の人生は今という時間の積み重ねでつくられる。時短や効率化を目指す前に、自分がどんな人生を生きたいかを描き、時間を自分の「心地よさ」でコーディネートしていこう。

これは単に楽をしようというのではない。自分の心に正直に、心地よいと思うことに時間を使っていこうということだ。やりたいことをやることや、チャレンジも、心地よさに含まれる。

誰かの時間術を真似しても、自分の心地よさにつながるとは限らない。自分の心地よさを軸に、やることを削ぎ落として、ありたい未来をつかみにいこう。

なぜ「時間がない」と感じるのか
Dusan Stankovic/gettyimages

なぜ多くの人は「時間がない」と感じるのだろうか。それは、1日24時間で実際にできること以上に、やることを詰め込んでいるからだ。

「時間がない」ことの背景には、2つの要因がある。「『やりたいこと』がありすぎて時間がない」と「『やらなきゃいけないこと』がありすぎて時間がない」の2つだ。これらは似ているようでいて、時間のコントロール権を自分が握れているかという点ではまったく異なる。

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要約公開日 2025.02.25
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