ひとり温泉旅、その最大の魅力は「自由」である。周りを気にせず気の向くままに温泉に浸かり、地元の食や風景を堪能する。忙しい現代人にぴったりの贅沢である。
温泉施設に1~3週間ほど滞在し、体の不調を癒す「湯治」。その歴史は古く、飛鳥時代にまで遡る。近年は滞在期間を短縮した「新・湯治」が注目され、環境省主導で推進されている。
温泉旅には、普段過ごす場所から100km以上離れた環境で得られる「転地効果」によるストレス軽減のほか、身体的疲労の軽減や温熱によるデトックス効果なども期待できる。
日帰りでも、週末の1泊2日でも構わない。忙しく日々を過ごす人こそ「ひとり温泉旅」に挑戦してみてほしい。
温泉とは何か。温泉を定義する「温泉法」によると、「地中から湧き出た際の温度が25度以上」、もしくは「定められた19種類の成分のうち1つ以上を規定量以上含む水やガスであること」。このいずれかの条件を満たすものが「温泉」なのである。
また、「天然温泉」とは「地中から湧き出ていて、温泉成分が含まれているもの」を指す。一方、多くの銭湯のように「井戸水を沸かしたもの」は「人工温泉」と呼ばれる。
日本の温泉は多種多様で、温度、色、におい、浴感など、それぞれに特徴がある。環境省が分類する10種類の泉質のうち、最もポピュラーなものが「単純温泉」だ。成分が薄くマイルドなため、赤ちゃんでも安心して入浴できる。
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