目標を「達成する人」と「達成しない人」の習慣
目標を「達成する人」と「達成しない人」の習慣
目標を「達成する人」と「達成しない人」の習慣
出版社
明日香出版社

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出版日
2014年01月24日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

ビジネスの世界では、同じ環境にいながらも、目標を確実に達成する人とそうでない人がいる。その違いは一体どこにあるのだろうか。本書『目標を「達成する人」と「達成しない人」の習慣』では、主に「目標を達成する人」の思考や行動習慣に触れ、その問いに答えていく。

要約者が「なるほど」と思ったのは、目標を達成する人は妥協できることとできないことを明確に区別し、「妥協できない」と決めたことは、誰に何を言われても貫くという点だ。

その代表例として紹介されるのが、ビル・ゲイツである。彼はかつて、「成績の悪いプログラマー5%をクビにする」という施策を打ち出し、実行した。かなり強引なやり方ではあるが、マイクロソフトの大成功を考えれば、批判を恐れずに断行したゲイツの判断は正しかったとも考えられる。

また、「時間割を先につくる」という習慣も印象的だった。仕事のタスクリストをつくる人は多いが、タスク単位では「どれだけ時間がかかるか」の管理が難しい。目標を達成する人は先に時間割を組み、「この時間にはこれをやる」と決めてしまうのだという。

本書では、目標を達成する人としない人の違いが対比的に紹介されている。「頑張っているのに結果が出ない」「いつもあと少しで目標に届かない」と感じる人にとって、自分に何が足りていないのかを知るバロメーターにもなるだろう。

ビジネスにおいて、「目標達成」は義務である。確実に目標を達成したいと考えるなら、ぜひ本書を手に取ってほしい。

ライター画像
矢羽野晶子

著者

嶋津良智(しまづ よしのり)
大学卒業後、ITベンチャー企業に入社。
同期100名の中でトップセールスマンとして活躍、その功績が認められ24歳の若さで最年少営業部長に抜擢。就任3ヶ月で担当部門の成績全国ナンバー1になる。その後28歳で独立・起業し代表取締役に就任。翌年、縁あって知り合った2人の経営者と情報通信機器の新会社を設立。その3年後、出資会社3社を吸収合併、6年目に株式上場(IPO)を果たす。
2005年、次世代リーダーを育成することを目的とした教育機関、株式会社リーダーズアカデミーを設立。
2007年シンガポールへ拠点を移し、業績向上に寄与する独自プログラム「上司学」が好評を博し、世界中で25,000人以上のリーダー教育に携わり、日本唯一の上司学コンサルタントとして講演・企業研修・コンサルティングを行う。また、2回の株式上場体験を生かし、顧問・社外役員として経営に参画し、各企業の経営陣へアドバイスをおこなう。
同年ベストセラー著者兼ベンチャー経営者仲間の5人で、世界各地で活躍する日本人起業家及びビジネスパーソンを応援する目的で、ボランティア組織『JBN(Japanese Business Network)』を発足し、世界14都市でビジネスセミナーを開催。
2013年 日本へ拠点を戻し、現在は一般社団法人 日本リーダーズ学会を設立。世界で活躍するための日本人的グローバルリーダーの育成に取り組む。
主な著書としてシリーズ87万部を突破しベストセラーにもなった『怒らない技術』をはじめ、『あたりまえだけどなかなかできない 上司のルール』、『だから、部下がついてこない!』などがあり、累計110万部を超える。

●主な役職
一般社団法人日本リーダーズ学会 代表理事
リーダーズアカデミー 学長
一般社団法人日本アンガーマネジメント協会 理事
早稲田大学講師

本書の要点

  • 要点
    1
    目標を達成する人は「必要か不要か」で判断するが、達成しない人は「好き嫌い」で判断する。
  • 要点
    2
    目標設定の際は、頑張れば達成できる「行動」を取り入れることが望ましい。
  • 要点
    3
    仕事は常に順調とは限らない。目標を達成する人は、最悪のケースも想定して動いている。
  • 要点
    4
    チーム目標を達成するには、メンバーそれぞれに「参画している感」を与えることが大切だ。

要約

【必読ポイント!】考え方・目標設定

好き嫌いで判断しない

目標を達成する人は、「必要か不要か」で判断する。一方、目標を達成しない人は「好き嫌い」で判断する。

仕事や営業で成果を上げたい。そう思って期のはじめに目標を立てるだろうが、それを常に達成する人と、そうでない人には根本的な考え方の違いがある。

たとえば、あなたが営業職の場合。取引先に顔も見たくないほど苦手な担当者がいたとする。あなたは、その人との接触を避けたいがために、別の企業に営業をかけようとするかもしれない。もちろん、それでもノルマは達成できるかもしれない。しかし、常に目標を達成する人は、そのような対応はしない。

取引先が増えてくると、当然、苦手なタイプの人との接触も多くなる。すると、苦手な人を避けながら数字を達成するやり方には、いずれ限界がくる。

常に目標を達成するには、自分の好き嫌いではなく、「成果を上げるために必要か不要か」で判断する必要がある。まず、そのマインドを持つことが、仕事のプロフェッショナルになる第一歩だ。

譲れないことを明確にする
brizmaker/gettyimages

著者はあるとき、「成功者とそうでない人は何が違うのか」を真剣に考えた。そこで出た結論は、「妥協の質と量の違い」である。目の前の課題に対して、妥協してもいい課題とそうでない課題を区別するポイントが違うのではないか。そう思ったのだ。

たとえば、ランチで入った店が満席だったら、「まあいいか」と別の店に行く。これは成功者もそうでない人も同じだろう。しかし、売り上げが目標額に到達しない、商品開発の期日に間に合わないといった「重要な課題」については、決して妥協しないのではないだろうか。

誰もが認める成功者であるビル・ゲイツは、かつて「成績の悪いプログラマー5%をクビにする」という施策を打ち出した。その経営手法は「強引」とも評されたが、結果としてあれだけの大成功を収めた。それを思えば、あながち間違った判断ではなかったと言える。

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要約公開日 2025.04.01
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