スマホの5分で人生は変わる

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スマホの5分で人生は変わる
出版社
KADOKAWA
出版日
2016年09月28日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

今や私たちの生活に欠かせないスマホ(スマートフォン)。日本に登場して数年足らずにもかかわらず、電車に乗れば、多くの人がスマホの画面に釘付けという場面に出くわす。現代は仕事上でも、同僚や友人とコミュニケーションを取る上でも、スマホは必須のツールとなっている。あるマーケティング会社のデータによると、私たちは1日に約3時間もの間スマホの画面を見つめているという。つまり、多くの人がスマホに「依存」しているといってよい。この理由として著者は、「快楽物質のドーパミンを得られること」と「アクセスのしやすさ」という2点を挙げている。これらの要因により、何も考えずにスマホに手を伸ばし、時間を浪費してしまうというわけだ。

著者が今まで会ってきた成功者の共通点は、目的を持った上でスマホを戦略的に使用している点だという。スマホを目標達成のためにうまく活用して出世する人がいる一方、単にゲームやSNSで時間を浪費する人がいる。この両者の分かれ目は、スマホの使い方だ。スマホに使われるのではなく、スマホを使いこなせるようになる一歩として、著者は時間管理アプリでスマホに使った時間を測定し、視覚化するという方法を推奨している。使用時間を目で見て認識することで、長時間の使用を問題視できるのだ。

まずは日頃使わないアプリを削除し、トップ画面を整理することからスタートしよう。その後の進め方は、ぜひ本書で確かめてほしい。「スマホで使っている5分」の内容次第で人生が変わっていくと痛感できるはずだ。

ライター画像
平賀妙子

著者

小山 竜央(こやま たつお)
株式会社ライブクリエイト代表取締役。講演会コンサルタント。
1982年香川県生まれ。2003年個人で運営するオンラインゲームサイトが月間3600万PVを突破。ゲーム業界にてアバターを用いたアバガチャを広める。2005年大手広告代理店に入社しSNS開発、ゲーム開発、マーケティングに携わる。
その後、独立し、過去に培った知識を元に「ゲーム理論マーケティング」を取り入れた法人へのビジネス指導と、講演会を全国で開催。さらには、世界的な著名人の海外教育研修プログラムを直接プロモートし、そのノウハウをいかし効果の高いセミナーの実施をトータルに支援する。また自身も幕張メッセ、東京ビックサイトなど、大規模な講演会にて聴衆から絶大な支持を誇る人気講師として活躍する。統計学、認知心理学、脳科学などにも携わり、日本、世界で活躍する経営者、投資家とコネクションを持ち、成功者の脳の特性や仕組み、成功パターン等についても科学的に分析、独自の研究を重ね、体系化している。
現在、講演会コンサルタントとして活躍すると同時に、後進の指導を行っており、指導した延べ人数は5万人を超え、何千人ものセミナー講師を日本全国に送り出している。アンソニー・ロビンズ氏来日セミナーの公式スポンサーをつとめ、ロバート・アレン氏のセミナープロデュースなども手がける。
著書に『5分の使い方で人生は変わる』『人生の悩みはお風呂で消える』(ともにKADOKAWA)、『強運になるお風呂習慣』(宝島社)、『なぜか、自動的に幸せになれる72の習慣』(サンマーク出版)、『ストーリー思考で奇跡が起きる』(大和書房)など多数。

本書の要点

  • 要点
    1
    新しい習慣を身につけるには、約6週間を要する。スマホ依存から脱却するには、まずは周囲に「SNSを見ない」などと宣言することが一歩となる。
  • 要点
    2
    自分の行動をアプリで視覚化し、管理した上で、自分を成長させるのに役立つアプリをスマホのトップ画面に配置するとよい。
  • 要点
    3
    人生を大きく変えたいのならば、アプリを活用して新しいジャンルのイベントを予約し、新しい出会いのチャンスを得ることが重要となる。

要約

ついついスマホに手が伸びるワケ

1年のうちに1ヶ月もスマホを使用する現状

スマホを持つ人を対象にしたアンケート調査で、約半数が1日に3時間以上スマホを使用していることがわかった。この習慣を1年続けると、約1ヶ月間に渡ってスマホに接していたことになる。さらにこれが一生続くとすれば、人生の約10%の時間をスマホの画面を見て過ごすことになる。しかし、この習慣をすぐにやめることは難しい。なぜなら私たちはスマホに「依存」してしまっているからだ。

人はドーパミンを常に欲する

スマホでSNSやゲームをしていると、「ドーパミン」という快楽物質が出るため、つい夢中になってしまう。もちろん、スマホを使用したときに出るドーパミンの量は、ギャンブルや薬物と比べるとわずかである。それでも依存を引き起こしやすい理由として、アクセスのしやすさという点が挙げられる。

日本人はギャンブルの依存率が世界一だという。激しいギャンブル依存を引き起こしやすいパチンコやパチスロが駅前など、いたるところにあり、簡単にアクセスできてしまうからだ。スマホはパチンコよりもはるかにアクセスがしやすいため、たとえドーパミンの放出が少量だとしても依存状態を生み出しやすいのだ。

新しい習慣を身につけるには約6週間が必要
Rawpixel/iStock/Thinkstock

スマホに依存する現状を変えたいと思っても、すぐには実行しづらい。脳の中にスマホを常に利用する習慣という名の回路ができているからだ。

新しい習慣を身につけるには、新しい脳の回路を作る必要があり、約45日、つまり約6週間がかかるといわれている。完全にスマホを断ち切ることは事実上難しい。そこで現実的な対応として、まずは「SNSをしばらく見ない」などと周囲に宣言することを推奨したい。逆に「少しくらいいいだろう」と誘ってくる人がいる場合は、相手と距離を置くか、最初から協力をあおぐのがよい。

また、自分が心地よいと感じている刺激が何なのかを解明することも重要となる。その刺激を自分の成長につながる他の刺激にすり替えるようにしよう。

だから時間を奪われる

カスタマイズという戦略
AntonioGuillem/iStock/Thinkstock

アプリの業界は、いかに顧客の時間を奪うかを競っている。ゲームアプリの戦略の一つとして「カスタマイズ性」がある。多くのスマホゲームでは、性別や容姿を自由にカスタマイズした自分の分身である「アバター」を使って遊ぶことができる。カスタマイズによって、ゲームの世界を思うままに変化させられる。これは「変化するものにハマる」という人間の性質をよくとらえている。さらに、カスタマイズで自己肯定感を満たす効果も得られる。このように、ゲームの世界では少額で理想の姿を実現できてしまう。

このほか、ヒットするゲームには人間の脳の特質に合わせた魅力がふんだんに盛り込まれている。たとえば、やればやるほどレベルが上がる「称号(レベル)」システムや、キャラクターやアイテムを集めてコンプリートしたいという欲求をかきたてる「コレクション性」などである。

くわえて、現在のスマホゲームの多くは、「クリアする」という状態にならないため、ユーザーの時間を奪い続けることになる。昔のゲームは、クリアすることでドーパミンが出るという仕組みになっていたが、今のゲームは単発のプレイで十分快感を得られるため、ゴールをめざす必要がない。すると、ユーザーは集中力や目標を達成しようという意識をも奪われてしまうのだ。

スマホ整理術

視覚化で課題を認識する

ここからは、スマホに人生を奪われないための方法を紹介する。人は人間ドックや健康診断の結果を見て、急いで食生活を変えたり、病院に通い出したりする。それは病名や症状が視覚化されたためだ。

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要約公開日 2017.04.12
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