成功への選択

道は開かれている。「いま、何を選ぶか?」だけが問題なのだ
未読
成功への選択
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道は開かれている。「いま、何を選ぶか?」だけが問題なのだ
未読
成功への選択
出版社
出版日
2016年10月30日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

「人は誰でも、その人が考えている通りの人間になれる。」こう言われたら、あなたはどう思うだろうか? 半信半疑な人もいるかもしれない。しかし、本書を読めばそれが紛れもない事実だとわかるだろう。

人生で大切なものは、「考え方を選択する」という意識である。あなたがもし今の生活に満足し、幸せに暮らしているのならば、それは正しい選択と行動をしてきた結果に違いない。一方、もしも思い通りでないと感じているならば、ぜひ一歩立ち止まって本書を読んでいただきたい。選択と行動を誤らなければ今からでも誰でも幸せになれるし、望み通りの自分になれる。

本書は、人材教育会社のトップを務める著者が、どうやって壮絶な生い立ちやコンプレックスを乗り越え、幸せを手にしてきたのかを、等身大の言葉で書き綴った一冊である。著者は成功するための考え方を学ぶうえで、「選択理論」の有効性にふれている。選択理論とは、基本的欲求が満たされれば、幸せな人生を送ることができるという考え方である。

人は目的がないと道を見失う。ほんとうの目的を見据え、それを達成するために行動し、自分を磨きつづけるうちに、人のために行動しようという感謝の気持ちが芽生えていく。人はお金や権力だけでは幸せになれない。心から豊かになり満足できる生活を送るためには、人に与え、人のために正しい選択をしつづける必要があるだろう。こうした人生の真実に立ち戻れる貴重な一冊として、ぜひ本書を薦めたい。

ライター画像
山下あすみ

著者

青木 仁志(あおき さとし)
1955年3月北海道函館市生まれ。10代からプロセールスの世界に入り、国際教育企業ブリタニカ、国内人材開発コンサルティング企業を経て、1987年、32歳でアチーブメント株式会社を設立。代表取締役社長に就任。自ら講師を務める公開講座『頂点への道』スタンダードコースは講座開講以来25年間で641回毎月連続開催、新規受講生は31,864名を数え、国内屈指の公開講座となっている。その他、研修講師として会社設立以来延べ349,097名の研修を担当している。2010年から3年間、法政大学大学院政策創造研究科客員教授として、講義「経営者論特講」を担当し、法政大学大学院 坂本光司教授が審査委員長を務める「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」の審査委員も務めるなど、中小企業経営者教育に力を注いでいる。著書は、20万部のベストセラーとなった『一生折れない自信のつくり方 文庫版』をはじめ、『こころに響く話し方 文庫版』など48冊。うち11点が海外でも翻訳され刊行中。
一般社団法人日本ペンクラブ正会員・国際ペン会員としても活動している。また。代表取締役社長を務めるアチーブメント株式会社は今年29期目を迎え、新卒学生が2万名以上エントリーする人気企業に成長し、2013年2月に日本経済新聞にて掲載された就職希望企業ランキングで総合93位、業種別では情報、広告、レジャー、ソフトフェア、教育などを含む「サービス業・その他」として13位にランクイン。近年では、80歳でエベレスト登頂を果たした冒険家の三浦雄一郎氏のMIURA EVEREST 2013 Projectスペシャルサポーター、また、全日本F3選手権のパートナーとしての若手ドライバーの育成など、目標達成に関わる個人と法人の皆様の支援に携わっている。現在、アチーブメント株式会社 代表取締役/アチーブメント出版株式会社 代表取締役社長/アチーブメントダイニング株式会社 取締役会長/アチーブメントプロデュース株式会社 代表取締役社長/アチーブメントトレーナー育成センター株式会社 代表取締役社長/医療法人社団有志会ララクリニック美容内科・皮膚科 常務理事/一般社団法人 日本プロスピーカー協会(JPSA)代表理事/一般財団法人 ウィリアムグラッサー記念財団 理事長/人を大切にする経営学会 常任理事等、多数を兼務。

本書の要点

  • 要点
    1
    人生のほんとうの目的を見いだし、自分を磨きつづけることで、人のために行動しようという気持ちが生まれていく。正しい選択と行動ができれば、なりたい自分になれる。
  • 要点
    2
    選択理論とは「人間は外からの刺激ではなく、内にある基本的欲求を満たすために働く」という考えに基づいている。人は「生存」「愛と所属」「力」「自由」「楽しみ」の五つの欲求を満たすことで、幸せになれる。
  • 要点
    3
    企業にとっていちばん大切なものは人である。強い企業とは、社員一人ひとりが自立し、主体的に動いて組織を動かす会社だ。

要約

【必読ポイント!】 負けない力のつくり方

人生の気づきを得た、著者の原点

著者、青木氏の生い立ちはなかなか過酷なものであった。両親の離婚後、義理の母親と折り合いがつかず祖父の家に預けられた。しかしそこでも落ち着くことができず、十七歳で家を飛び出した。函館で生まれ育った青木氏は一人で東京に向かい、知り合いのつてをたどって、鉄工所で働くこととなる。

そんなある日、汗まみれで働いていたところ、実母が4カ月もの間、探し回って彼を見つけ出してくれた。そこで青木氏はようやく愛や希望の光を見いだしたという。その後実母と暮らし始め、紆余曲折を経て、プロの営業の世界へ飛び込んだ。

青木氏は一番の営業マンになるために歯を食いしばって頑張った。しかし、トップセールスの座を射止め、収入も増えたものの、心は満たされなかった。そしてあるきっかけにより、お金は人生の目的ではなく、人は愛によってのみ幸せになれるという人生の気づきを得た。

目の前にあることを一生懸命やり、人の役に立つことで、大きな喜びを得られる。人は強く、正しく、やさしくなければならないし、成功し、幸福になって支えてくれた人たちに恩返しをすることが重要だ。こうした理想を実現するために最も有効なのが、選択理論の考え方であると著者は学んだ。

ほんとうの目的を見いだす
Soft_Light/iStock/Thinkstock

目先の目標に振り回されて、人生の大きな目的を見失うことがある。しかし、ほんとうの目的を見据え、自分の生き方を修正することができれば目標を見失わなくなる。道を見失わないようにするうえで効果的なのは、セルフカウンセリングだ。

セルフカウンセリングは、願望を明確にする、時間やお金の使い方をチェックする、客観的な視点で自分の行動を自己評価する、改善計画とその実践というプロセスから成り立つ。

では目的と目標の違いは何か。目的はほとんど変化しないのに対し、目標はそれを達成するたびに変わっていくものである。目的を目標に据えると、達成するたびに燃えつきてしまう恐れがあると肝に銘じ、人生の目的を明確にしておきたい。

五つの基本的欲求

選択理論とはアメリカの精神科医、グラッサー博士が提唱したものである。「人間は外からの刺激によっては動かない。人間の遺伝子に組み込まれた基本的欲求を満たすために動く」という考え方だ。基本的欲求とは、「生存」「愛と所属」「力」「自由」「楽しみ」という五つの欲求を指す。これらを満たすことができれば幸せな人生が送れる。

幸福な人生を手に入れたいのなら、自分が快適、幸せだと感じられる行動を選択し、欲求を充足させればいい。幸せになるのも不幸になるのも自分次第なのだ。選択の責任は外部環境にあるのではなく、思考と行為を選択した自分自身にある。

基本的欲求の満たし方
ipopba/iStock/Thinkstock

欲求と行動に乖離があると、人は不調をきたす。幸福な人生を送るためには、自分にとっても周囲の人にとっても満足のいく効果的な満たし方を選択しつづけなければならない。ここで五つの欲求を詳しく紹介する。

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要約公開日 2017.05.27
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