攻めるロングセラー
パインアメ「中の人」の心得

未 読
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ジャンル
著者
係長マッキー
出版社
クロスメディア・パブリッシング 出版社ページへ
定価
1,058円
出版日
2017年08月21日
評点(5点満点)
総合
4.0
明瞭性
4.5
革新性
3.5
応用性
4.0
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レビュー

「吹いても鳴らないパインアメ」――このフレーズが話題になったことはご存じだろうか。「パインアメ」で知られる、パイン株式会社の企業公式Twitterのつぶやきである。口にくわえて吹くと笛のように鳴る「フエラムネ」とパインアメが混同されていることを自虐したものなのだが、これが3万リツイートを超えた。

本書はそのアカウントの「中の人」である係長マッキーが、TwitterでのPR手法について語ったものである。

パインアメ公式Twitterは、奇をてらって突飛なことをつぶやいたり、話題になることを狙って派手なイベントを行なったりはしない。むしろいたって堅実に、淡々と自社商品や日々の業務についてつぶやく。その中にもクスッと笑えるようなおもしろみがあるから不思議だ。

本書を読めば、SNSを使ったPRに飛び道具は必要でないとわかるだろう。企業アカウントの目的はあくまで「自社商品の宣伝と、お客様とのコミュニケーションをとること」だ。係長マッキーのやさしい語り口からは、そんなことがうかがえる。

宣伝広告に予算をかけられない小さな企業にとって、SNSは無料で活用できる心強いツールである。これからTwitterを始めようとしている企業はもちろん、企業のPR方法について悩んでいる方にも、ぜひ手に取っていただきたい一冊だ。

池田 明季哉

著者

係長 マッキー(かかりちょう マッキー)
パイン株式会社開発部企画課係長Twitterアカウント「パインアメの【パイン株式会社】」の「中の人」(担当者)。「攻めの姿勢」を忘れぬつぶやきで、Twitter上に絶え間なく話題を提供。パインアメTwitterをフォロワー数10万人超の人気アカウントに育て上げる。Twitterに端を発した数々の企業等とのコラボレーションも実現。

本書の要点

  • 要点
    1
    Twitterは無料で活用できるすばらしいツールである。他社との思わぬつながりも生まれる。炎上を恐れずに、まずは始めてみるべきである。
  • 要点
    2
    本来の目的を忘れてはいけない。企業アカウントの目的はあくまで、自社商品の宣伝と顧客とのコミュニケーションである。それはフォロワーを増やすこととイコールではない。
  • 要点
    3
    新商品の情報はもちろん、既存商品の意外と知られていない一面や自社の歴史のなかにも、つぶやくべきネタは落ちている。定期的につぶやくネタで、個性をつくることも可能だ。

要約

Twitterを始めるにあたって

無料で活用できるという強さ

お金を使って宣伝すれば、広く商品を広めることはできる。しかし広告に予算をかけられない小さな企業の場合、こうした戦い方は採用できない。一方でTwitterをはじめとしたSNSは、無料で活用できるツールである。これを利用しない手はない。

ただ無料で話題をつくるには、切り口を変えてみたり、皆が知らない情報を発信したりと、さまざまな工夫をしなければならない。難しい面もあるが、Twitterから得られるものは大きい。挑戦する価値のある分野である。

公式アカウントは会社の顔
kennykiernan/iStock/Thinkstock

ルールに縛られた状態だと、流行に乗ったツイートはできない。しかし企業の公式アカウントで発言したことは、そのまま企業の意見として受け取られてしまう。「中の人」は、ある意味で企業の代表だ。不用意な発言ひとつで、簡単に企業としての信頼を失ってしまう危険性もある。実際、公式アカウントの運営を行なうにあたり、はじめから細かい規則を設けている企業もあるほどだ。

そこで著者の係長マッキーは、自分のなかでルールを2つだけ設けた。

ひとつは「特定の人を傷つける内容の投稿はしない」ことだ。これは公式アカウントではもちろん、個人のアカウントでも大切である。相手の表情を直接伺うことができないTwitterだからこそ、常に「誰かが傷ついていないか」気を配らなければならない。またTwitterでの発言は、文字としてずっと残り続ける。ゆえに個人ではなく企業の「公式アカウント」で発言しているという自覚を、常にもたなければならない。

もうひとつのルールは「パインアメや自社商品から離れすぎない」ことだ。企業によっては「中の人」自身の趣味を全面に押し出しているケースもある。しかし企業アカウントのフォロワーは、その企業や商品の情報を知りたいという理由でフォローしているはずだ。企業の情報より他の情報のほうが多いとなると、何のためにフォローしたのかわからなくなってしまう。

このふたつ、とくにひとつ目のルールさえ守っていれば、ある程度自由に発言しても、大きな問題にはならないだろう。

とにかくTwitterを始めてみる

最初は無難な挨拶でいい

Twitterのアカウントをつくっても、いざつぶやく段階になると、最初に何をつぶやいたらいいかわからないという人もいる。

係長マッキー(当時は「平社員マッキー」だった)の場合は、迷った末に「ゆるーくつぶやいていきます」という旨の簡単な挨拶から始めた。初めてのつぶやきから独自色を出す必要はない。最初は無難な挨拶で十分である。そのアカウント独自の個性は、後から徐々に出していけばいい。初めてのツイートは考えすぎずに、普通の挨拶で始めよう。

フォロワーを増やす努力
rvlsoft/iStock/Thinkstock

Twitterは基本的に、自分がフォローしている人のつぶやきしか見ることがない。フォローしてもらえなければ、それは人の目に入らないのと同じだ。フォロワー数が増えれば増えるほど、自社に関心をもってくれる人が多くなるといえる。

係長マッキーが最初にしたのは、自分の個人アカウントのフォロワーにお願いして、公式アカウントをフォローしてもらうことだった。次に「パインアメ」とつぶやいている人にリプライを送り、公式アカウントの存在を知ってもらうようにした。1、2年ほどこうした活動を地道に繰り返し、パインアメ公式アカウントはフォロワーを増やしていった。

ただし「フォロワーを増やす」ことだけを目的にしないよう注意したい。企業公式Twitterの目的は、あくまで「自社商品を知ってもらうこと」、「お客様とコミュニケーションをとること」である。現在フォローしてくれている人に興味をもち続けてもらうことを念頭におくべきだ。

「吹いても鳴らない」意外な一面を

パインアメは中心に穴が開いているので、口にくわえて吹くと笛のように鳴ると思われがちだ。Twitterでもかなり高い頻度で「子供のころ鳴らそうとした」という反応がある。そこで「パインアメは吹いても鳴らない」という内容のツイートをしたところ、3万リツイートを超える大きな反響があった。

社員にとっては「パインアメが鳴らないこと」は驚くことでも何でもない。

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マーケティング
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出版日
2017年08月21日
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