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出版社
フォレスト出版

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出版日
2009年11月18日
評点
総合
4.2
明瞭性
3.5
革新性
4.5
応用性
4.5
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おすすめポイント

本書は、1ページ1秒という速さで、文書を脳に写し取りながら読む技術を伝授する本である。名づけて「フォトリーディング・ホール・マインド・システム」だ。常識を覆す学習法として一世を風靡し、現在も52万部を越えるロングセラーとなっている。

ただし、それは魔法の類などではない。フォトリーディングによって得た情報は、まだ脳の無意識の領域にある。その後、それを認識できるように、意識上まで引き上げる手順が必要だ。

フォトリーディングの実践には5つのステップがあり、準備が欠かせない。このステップではまず、文書を読む目的を決めるが、この目的の明確化に時間を割く人は案外少ないのではないだろうか。確かな目的意識を持って読書に臨むのと、とりあえず読み始めるのとでは、得るものにも当然差が出てくる。

また、目的を決めた後は「ミカン集中法」というテクニックを使い、極度の集中状態、すなわち「フロー状態」を意図的に作り出す。人間のパフォーマンスが最も高まる状態だ。こうしたテクニックは読書に限らず、仕事にも存分に活用できるだろう。

フォトリーディングは知識創造社会を生きるうえで有用な武器になってくれる。本書にはフォトリーディングを体得するための体系的な解説、成功事例、そして追加コンテンツと、溢れんばかりの情報が詰め込まれている。新たな発見も楽しみながら、より高いステージへの突破口としてフォトリーディングを活かしてみてはどうか。

ライター画像
二村英仁

著者

ポール・R・シーリィ (Paul R.Scheele, M.A)
米国ラーニング・ストラテジーズ社の共同設立者。フォトリーディング・ホール・マインド・システムの開発者。1975年より人材開発の研究を始める。ミネソタ大学・理工学部にて生物学の学士号を取得。セント・トーマス大学院・人文学部で学習と人間開発に関する修士号取得。アンティオキア大学の博士課程で、リーダーシップと変革について学ぶ。神経言語プログラミング(NLP)、加速学習における世界的権威。脳科学に関する深い造詣と、科学的根拠に基づいた彼の教育法は、人間の高い可能性を秘めた潜在能力を引きだすことで有名。ビジネス界をはじめ、各界からも注目を集めている。講演多数。著書に『潜在能力であらゆる問題が解決できる』(フォレスト出版)。
http://www.learningstrategies.com

本書の要点

  • 要点
    1
    フォトリーディングとは、1分間に60ページという速さで本の内容を脳に写し取る技法である。
  • 要点
    2
    フォトリーディングは新しい脳の使い方を採用した読書法だ。分析や論理思考を司る左脳だけでなく、イメージや直観力を担う右脳も含めたホール・マインド(全脳)を駆使する。
  • 要点
    3
    フォトリーディング・ホール・マインド・システムは、準備、予習、フォトリーディング、復習、活性化の5つのステップを経る。これにより、能動的で、目的意識が高く、非常に集中した状態に入れるようになる。

要約

過去の常識を手放し、パラダイム・シフトを受け入れる

フォトリーディングで実現できる未来

フォトリーディングとは、1分間に約60ページというスピードで、本の内容を「脳に写し取る」技法である。つまり、300ページ程の本をたった5分で読み終えるということになる。

この「脳に写し取る」という概念自体は、何世紀も前から存在していた。事実、脳のイメージ処理能力は既に立証されており、軍事訓練などの幅広い分野で使われている。重要なのは、フォトリーディングをいかに日常生活で活用するかだ。

フォトリーディングを習得した先にどのような未来が待っているのか。たとえば、あるコンサルタントは、顧客へのプレゼンの前に、何冊もの業界誌をフォトリーディングしたという。プレゼンテーションの際には、業界の動向や問題点など、圧倒的な知識を披露して見事、契約を獲得した。

こうしたフォトリーディングの効果を示す事例は、数えきれないほど存在する。そして、フォトリーディングの真髄は、そのテクニックを学ぶことで引き起こされるパラダイム・シフトにある。

古い読書法からの脱却

フォトリーディングを習得するには、古い読書法からの脱却が必要である。たとえば、読んだ内容は一度で理解しなければならないという固定観念にとらわれていないだろうか。

一度で理解するというのは、「文章構成の把握」「キーワードのチェック」「要旨の理解」「記憶」などを、たった一回で全て行うということだ。これが脳にとって過剰な負担になるのはもっともな話である。その結果、「読んでも頭に入ってこない」という状態になってしまう。まずは古い読書法を見直し、思い切ってネガティブな思いこみを手放すことが必要だ。

フォトリーディング習得の心構え
vikialis/iStock/Thinkstock

「能動的で、目的意識を持ち、探究心にあふれ、集中している」。これこそが最高の読書である。フォトリーディング習得プログラム、すなわち「フォトリーディング・ホール・マインド・システム」を学べば、このような読み方が可能となる。そして、手にするのは読書法だけではない。記憶力や想起力が向上し、読書の楽しさが増す。

さて、第一に理解しておくべきことは、脳の情報処理方法が、通常の読書の場合とまったく異なるという点である。フォトリーディングは、分析や論理的思考を司る左脳だけでなく、イメージや直観力を担う右脳も含めたホール・マインド(全脳)を駆使した読み方である。

1秒間に1ページという速さは、一字一句読むという、意識を使った読み方ではまず不可能に近い。無意識レベルで文字情報を処理することで初めて実現するのである。

【必読ポイント!】 フォトリーディング実践の「5つのステップ」

ステップ1:準備
bowie15/iStock/Thinkstock

ここからはいよいよ実践編だ。フォトリーディング・ホール・マインド・システムは、準備、予習、フォトリーディング、復習、活性化の5つのステップを経る。

最初のステップは「準備」だ。これは全てのステップの中心となる。ほんの少し準備に時間を割くだけで、集中度や理解度、記憶への定着度は格段に向上する。

具体的な準備方法として、2つの手順がある。1つは、文章を読む目的を明確にするということ。本を読み終えた後に自分がどうなることを期待するのか。

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要約公開日 2018.05.02
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