経営・組織コンサルタントとして多くのビジネスパーソンを観察してきた著者が編み出したのが、人は「視点」「思考」「行動」の3つの観点においてそれぞれ2つのタイプに分けられ、それらの組み合わせで8つのタイプに分類することができるというフレームワークである。
1つ目の観点は、視点のもち方、つまり「何を見るか」である。これは、ミクロ視点型とマクロ視点型の2つのタイプに分けられる。
ミクロ視点型とは、自分の身の回りの比較的小さい世界に注目するタイプのことだ。その中の、人や関係、プロセスなどに関心を持つ。これらを細かく見つめ、すでに起きていることを理解し、解釈しようとする。関心を寄せる先が自分の身の回りの世界に限定されているため、「自分の専門分野から一歩も出ようとしない人」と評価されることもある。
対してマクロ視点型とは、大きな世界に目を向け、その仕組みや機能、バランスなどに関心を寄せるタイプだ。世界的なトレンドや事例に価値を見出したうえで、ある物事の背景に存在している構造に注目し、その物事を大きな流れの中で理解しようとする。
2つ目の観点は、思考、つまり「どう考えるか」である。これは、直観意味型と事実論理型の2つのタイプに分けられる。
直観意味型とは、自分の直観と感性を重視し、主観的に環境を認識して自分なりの価値観において意味を見出すタイプである。直観的に物事を見るため、感覚が一致している人とは理解し合えるものの、そうでない人からは「非現実的な夢物語や理想論を語る人」と捉えられかねない。
対して事実論理型とは、主観を排除し、客観的な事実や科学的な理論、データ、ロジックによる検証を最重要とするタイプだ。科学的な根拠を他者に対しても要求し、それがなければ受け入れないことから、「ファクトとロジックしか受け付けない人」と評されるケースもある。
3つ目の観点は、行動の重点をどこに置くか、つまり「どう動くか」である。これは、WHAT型とHОW型の2つのタイプに分けられる。
WHAT型とは、
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