新しい視点とチャンスは、行動すればするほど見つかる。
「運がいい」といわれている人は、たくさん行動しているから、そのぶん幸運が舞い込んでくるということなのだ。
行動するうえでは、あえて「レールをはずれる」という覚悟も大切だ。思い切って外れることで、新しい可能性を見つけることができる。
奥田氏の場合、国内の大学を卒業後、教師になってほしいという親の期待に背き、インドの大学院へ留学したことは、レールをはずれてよかったことの一つだと回想する。異なる価値観のシャワーを浴び、資産家の元マハラジャと話したり、売春婦として売られてきた女の子たちを更生するプログラムに関わったりすることで、いろいろな考え方をできるようになった。
海外に行かなくても、体験したことのない文化や人に触れることで、新しい視点やチャンスが広がっていくだろう。行動せずに、ずっと頭の中で考えているだけでは、何も変わらない。
「動け」と言われても、何をしたらいいかわからない……そんなときにおすすめなのが、「自分がかっこいいと思うこと」を考えてみることだ。
仕事で行動するか否か迷ったとき、奥田氏はそれが「かっこいいかどうか」で決めている。仕事でも人生でも、「かっこいいと思うこと」はつまり、「自分が一番やりたいこと」で、その中にこそ自分の真意が隠れているのではないだろうか。
たとえば自動車の営業をしている人であれば、「月10台売ったらかっこいい」、商品企画の仕事をしている人なら「新商品を開発して、1億売上をつくったらかっこいい」などなんでもかまわない。まずは、どんな人が「自分にとってかっこいい大人」で、どうしたらそうなれるのか、考えてみてはどうだろう。
「かっこよくなるためだったら、○○だけならできるかも」と、少しずつ、一つずつ、前向きに実行していけばいい。自分でかっこいいと思えることができたら、とてもうれしいし、きっと自信になる。
また、その中で失敗することはかっこ悪いことではない。失敗を大前提に、かっこいい順にトライアンドエラーをして経験を積んでいけば良いのだ。必ずみんなどこかで失敗しているし、失敗から修正すべき箇所が見つかるのだから。
重要なことはしっかりと考え、練ってから動くべき、と考える人もいるかもしれない。けれど、重要なことであればあるほど、じっと考えず、具体的に行動して検証していったほうがスピーディーに解決するケースが多い。
3,400冊以上の要約が楽しめる