著者は、「スマホのアプリはどんなものを使っているのか?」「特別な使い方をしているのか?」という質問を頻繁にされるという。しかし、世間の人たちが想像するように、特別なスマホの使い方をしたり、普通の人がたどりつけない儲け話にアクセスしたりしているわけではない。
著者はあくまで、自分の思考と行動を加速するための“ツール”としてスマホを活用しているのである。大切なのは使い方ではなく、スマホを使って何を考え、どう行動するかだ。著者のスマホの使い方で唯一人と違うところがあるとすれば、スマホを使って見ている「景色」だ。著者が携わる多様な事業は、すべてスマホを通じて見た未来の「景色」を有機的につなげて形にしたものだ。常に多数の仕事と遊びを同時進行し、可能な限り多くの体験を同時に重ねている。そんな著者は、誰もが「ふたつ以上の人生」を送っている未来の景色を見ているのだ。
「生涯ひとつの道を極める」という生き方は否定されるものではないが、今後テクノロジーが発達すれば誰もが「生涯で100個の道を極めたぞ!」と言える社会が到来するだろう。スマホは、現時点では、やりたいことに近づくための最も万能なツールだ。やりたいことのためにスマホを使い尽して、いま以上の景色を見に行こう。
過去10年間でのスマホの急速な普及は、世間の人々からは驚きを持って受け止められてきた。しかし、ITビジネスに従事している人たちにとって、スマホの進化と普及は想像の範疇であり、これからさらに急加速すると見なされている。その中心となるのはiPhoneだ。iPhoneの進化によってスマホはその影響力を増し、人類の新たな文明の利器にまで押し上げられたのだ。
iPhoneの最大の発明であり、革命でもあるのはそのネーミングだ。iPhoneは小型のパソコンである。その一アプリにしかすぎない「Phone(電話)」の呼称を守り通し、「パソコン=扱いにくい」というイメージを払拭したことが、世界中のユーザーに受け入れられる勝因となった。
iPhoneの出現により、パソコンの存在意義は失われていった。デジタル環境での仕事や、インターネットのアクセスはスマホ一つでできるようになった。スマホならば、広い作業スペースも電源も不要で、パソコンと同じ仕事や遊びが手のひらの上でできる。時代の流れとインターネットの仕組みを理解していれば、スマホ一台で億万長者にだってなれる。スマホは「行動する人間」に与えられた武器なのだ。スマホを使って、あなたの未来をつくろう。
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