勉強を始める理由は人それぞれだ。だが、どんな理由があるにせよ、効率的に学ぶための第一歩は目標を立てることである。目標を明確にすれば、勉強内容が決まるからだ。
目標は、「大目標」「中目標」「小目標」の3つのレベルに分けられる。
・大目標:「こんな大学に入りたい」「こんな職業に就きたい」という数年単位の目標
・中目標:大目標の達成に必要な数カ月単位の目標
・小目標:細かな確認のための数日・数週間単位の目標
「大目標」が決まると、勉強の方向性が決まる。「中目標」が決まると、勉強の内容が決まる。「小目標」が決まると、勉強のペースが決まる。目標に対する進捗度合いを把握し、正しい方向性で進めれば、安心して取り組めるだけでなく、ペース配分もつかめるはずだ。だから勉強は、目標を決めることから始めよう。
「大目標」が見つからないときは、いったん勉強から離れてみよう。そして、体験型のプログラムなどに参加してみる。そうすると、イメージが膨らみ、目標が立てやすくなるはずだ。「面白いな、素敵だな」と思う人に話を聞いてみるのもいいだろう。
「中目標」を立てるときは、「いつまでにやるかという期限」「何をやる必要があるのかという対象」「どの程度できることを目指すのかというレベル感」という3つの要素を意識するとよい。「単語をたくさん覚える」ではなく「3カ月後までに単語帳1冊をすべて覚えて、英単語を見たときにすぐ日本語訳が思いつくようにする」という目標のほうが、取り組むべき課題が見えやすい。
「小目標」は、直近で実行する内容そのものだ。理想を追求しすぎず、今の自分に達成できそうなものにしよう。予定より1.5倍程度の時間がかかると想定して目標を立てるのがコツだ。
安定して問題が解けるようになるには、問題を解くときのプロセスを理解し、そのプロセスをたどれるようにする必要がある。知識問題であろうと思考型の問題であろうと、たどるプロセスは同じだ。「底辺が3cm、高さ2cmの三角形の面積を求めなさい」という例題をもとに、4つのプロセスを紹介しよう。
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