塾へ行かなくても成績が超アップ!

自宅学習の強化書

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出版社
フォレスト出版

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出版日
2021年01月02日
評点
総合
3.5
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
3.5
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おすすめポイント

新型コロナウイルスの流行は、これまでの日常を変えた。教育も、新型コロナウイルスの影響を大きく受けたものの一つだ。一度目の緊急事態宣言下においては、学校は休校になり、子どもたちは塾にも通えなくなってしまった。その後も、学校は休校にならなくても、さまざまな制限があることに変わりはない。そんな中、自ら学ぶ「自宅学習」に注目が集まるのは自然なことだろう。

本書は、教育系YouTuberとして絶大な支持を誇る葉一氏が、中学生とその保護者に向けて「成果を上げる自宅学習」のポイントをまとめたものだ。本書でいう自宅学習力とは「自分一人で計画を立て、家で勉強できる力」のことである。単に自宅で勉強ができる力ではなく、自宅学習で成果を上げられる力のことを指している。成果を上げるためには、受け身の勉強ではなく、自身の長所、短所やライフスタイルに合わせた勉強法を自分で考えて実行しなければならない。著者によれば、こうして身につくスキルは、社会人になっても役立つものだという。

最後の章は、保護者に向けたメッセージとなっている。子にとって親は最後の拠り所なのだから、反抗期の子どもとの付き合いは難しいが、適度な距離感を持って見放さず見守ることが大事だと書かれている。

本書のメインターゲットは、自宅学習で成果を上げたい中学生だ。だが、そんな子をそっと見守る保護者にも、ぜひ本書を通読してほしいと思う。きっと、胸に響くものがあるはずだ。

著者

葉一(はいち)
教育YouTuber。2児の父。東京学芸大学卒業後、営業マン、塾講師を経て独立。「塾に通えない生徒が、自宅で塾の授業を受けられる環境をつくりたい」という想いから、2012年6月YouTubeチャンネル「とある男が授業をしてみた」の運営を開始する。授業動画はすべて無料で、小中高生の主要教科とその単元を広くカバーしており、これを活用して自宅学習で志望校に合格する生徒が続出。親切、丁寧で頼りがいのあるキャラクターと簡潔明瞭な授業動画で人気を博す。チャンネル登録者数は113万人、動画累計再生回数は3億回を超える(2020年12月現在)。テレビも含めメディア出演も多数。著書に『合格に導く最強の戦略を身につける! 一生の武器になる勉強法』(KADOKAWA)などがある。

本書の要点

  • 要点
    1
    自宅学習力とは、自分一人で計画を立てて、家で勉強できる力のことだ。自宅学習力は、目の前のテストの点数を上げるために有効であるのはもちろん、社会人になっても役立つ力である。
  • 要点
    2
    集中力アップのためには、「分割勉強法」がおすすめだ。これは、長時間勉強を続けるのではなく、休憩を挟みながらその時間ごとの目標を決める方法だ。
  • 要点
    3
    身近な大人である親の失敗談は、子どもにとって有益な学びになる。過去の失敗や葛藤とどう向き合ったか、話してあげよう。

要約

【必読ポイント!】自宅学習力を身につける

自宅学習力は大人になっても役に立つ
metamorworks/gettyimages

自宅学習力とは、自分一人で計画を立てて、家で勉強できる力のことだ。自宅学習力は、目の前のテストの点数を上げるために有効であるのはもちろんだが、社会人になっても役立つ力である。

「自宅学習ができる」とは、単に自宅で勉強できるということではなく、自宅学習で成果を出せるということだ。自宅学習が成果につながるかどうかは、誰かの指示を忠実に守るだけでなく、自分でアレンジする力にかかっている。勉強の目的を明確にして、目的を達成するために自分に合った勉強法を見つけ、ライフスタイルや自身の長所、短所に応じたアレンジをすること。そのような取り組みが重要となる。

自宅学習力があるかどうかは、社会人で言うと「言われた仕事をただやる人」と「最善の方法を探し、その仕事でプラスアルファを生み出せる人」の違いだ。だから自宅学習力は、「できる社会人」になるために必要なスキルだと言える。

自分に合った勉強法を見つける

勉強してもテストで点がとれないのであれば、勉強法が自分に合っているかどうか、確認してみよう。せっかく時間をとって暗記に取り組んでも、記憶として保存されず、テストのときに記憶を引き出せなければ意味がない。記憶を定着させるためには、覚えたら終わりではなく、「覚えたことを忘れないようにしよう」という考え方に切りかえていく必要がある。まずは「自分はどれくらいのタイミングで、何回くり返して覚えれば記憶が抜けなくなるか」という特徴を、自分で把握しよう。

成果が出ない人は、勉強して「知ったつもり」になってしまっている。「知っている」ことと、「理解している」「できる」ことは別ものだ。問題演習を急いで進めたり、答え合わせで終わったりするのではなく、解いた問題が本当に「できる」に至ったのかを確認し、「できる」までくり返そう。「知ること」と「理解する」「できる」の違いを意識するようになると、勉強のやり方も結果も変わってくる。

短所だけでなく、長所にも目を向ける

勉強に苦手意識がある子たちは、どうしても自己肯定感が低くなってしまう。自分を認められないから、自分で決めた勉強法に自信を持てないのだ。

「自分の長所と短所を書いてごらん」と言うと、「記憶力が悪い」「集中力がない」など、短所ばかり挙げる子は多いものだ。だが、記憶力や集中力がない子はいない。ゲームが好きなら、武器の名前やコマンド入力、攻略法などをすぐに覚えて、時間を忘れて夢中になった経験があるはずだ。

自分の短所を決めつけず、長所にも目を向けよう。そうすれば、自分に合う勉強法が見つかるだろう。

計画を立てる

5つのポイントで考える
miya227/gettyimages

テストの点を上げるには、勉強計画がカギとなる。

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要約公開日 2021.03.05
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