オンライン・セミナーのうまいやりかた

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出版社
クロスメディア・パブリッシング

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出版日
2020年08月21日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

「オンライン会議だと集中力が続かない」と感じたことはないだろうか。リモートワークが盛んになり、オンラインで会議や商談をする機会が増えてきたが、これまでと同じやり方をオンラインに移行するだけではうまくいかないと感じることも少なくない。

単純にオンライン化できないのはセミナーも同様だ。これまで対面でセミナーを行っていた人は、現在オンライン対応を迫られていることだろう。しかし、これまでオフラインで行なっていたセミナーを単純にオンライン化しても、なかなかうまくいかないものだ。

本書は、年間200種類のセミナーイベントを手がける著者の高橋龍征氏が、オンラインセミナーを成功させるためのポイントや、考え方を提示している。著者は2020年2月下旬より、対面セミナーからオンラインセミナーへと一気に舵を切り、成功を収めている。

オンラインセミナーに最短距離で移行してきた著者が、どのようなツールを使い、どのように運営を行っているかを本書では知ることができる。

これらの情報は、これから初めてセミナーを持とうとする人にも大いに役に立つ。何かの専門家でなくても、ポイントを押さえていれば、オンラインセミナーを開講することは可能だ。セミナーの内容を考えることは、自分が人にどんな価値を提供できるのかを見直すことにつながる。これは、多くのビジネスパーソンにとって重要な視点となるだろう。オンラインセミナーをやってみたい方、業務でオンラインセミナーへの対応が求められている方には、必読の教科書である。

ライター画像
木下隆志

著者

高橋龍征(たかはし たつゆき)
WASEDA NEOプロデューサー、conecuri合同会社 代表社員、情報経営イノベーション専門職大学 客員教授
早稲田大学第一文学部哲学科卒業、(株)CSK(現SCSK)で営業、経営企画に従事後、早稲田大学大学院にてMBA取得。ソニーやサムスン電子での事業開発マネジャー等を経て独立。デジタルハリウッドのアクセラレータやFintechラボ立ち上げ等に従事後、テック企業の共同創業・経営(取締役COO)を経て現職。早稲田大学の社会人教育事業WASEDA NEO 開校に伴いプロデューサーに就任。ベンチャーやファイナンスの早稲田大学OB会(稲門会)事務局や地方創生NPO理事など、複数の場の運営に携わり、年間200件以上の企画を実施する「場づくり」の実践家として活躍。直近ではオンラインシフトに関する知見共有のオンラインコミュニティを立ち上げ、4ヶ月で3,000人規模に拡大し、様々なオンライン化の試行をしている。

本書の要点

  • 要点
    1
    オフラインで行なっていたセミナーをオンラインにシフトするためには、オンラインの特性を押さえた上での内容や運営の見直しが必要である。
  • 要点
    2
    個人として「売れるコンテンツ」を持つことは、会社への依存度を下げ、自己肯定感を高めてくれる。誰でも「教える」ことをするべきだ。
  • 要点
    3
    参加者の抱える問題を解決できて初めて、そのセミナーは成功だと言うことができる。

要約

【必読ポイント!】対面セミナーをオンラインセミナーに切り替える方法

コンテンツをオンライン最適化させるポイント
Irina Shumikhina/gettyimages

感染症の流行に伴い、これまでオフラインでセミナーを行っていた人の多くは、オンラインへの移行を迫られていることだろう。しかし、オフラインセミナーの内容をそのままオンラインに移行するだけでは、参加者にとって価値のあるコンテンツを提供することはできない。オンラインのセミナーに最適化するためのポイントは次の5つだ。

1つ目のポイントは、セミナーの構成自体を変えることだ。集中力が続きにくくなるオンラインでは、一方的に聞く時間は極力抑えなければならない。質疑応答の時間を設けたりチャットを利用したりして、双方向のコミュニケーションを心がけよう。

2つ目はファシリテーションの見直しだ。よほどオンライン慣れしている参加者でなければ、自らチャットにコメントしてくれることはない。最初に緊張をほぐすために、チャットでコメントを入れる練習をしたり、途中でもチャットで質問を促したりして、参加者が自らチャットをしたくなるような環境構築を目指そう。

3つ目は資料の再構成だ。セミナー全体の構成に合わせて、資料も作り直す必要がある。指示は口頭ではなく、資料に記載し、遅れてきた人にも配慮して同じスライドを複数回表示するようにしよう。

4つ目はツールと設備の選定である。オンライン化の最初の段階では、複雑なツールや機能を使いこなすことよりも、プレゼンテーションやファシリテーションなどをオンラインへ適応させることの方へ労力を注いだ方が良い。今であれば、ツールは多くの人が使い慣れているZoomの基本設定だけで十分だろう。

最後のポイントは、予行演習だ。ツールのオペレーションが必要なオンラインは、オフライン以上に予行演習をする必要がある。セミナー中に自分がどう見えているのか、どう聞こえているのかもオンラインでは把握しづらい。事前に他の人にオンラインツール経由でセミナーを受けてもらい、フィードバックをもらうことが望ましい。

オペレーションをオンラインに対応させる
ake1150sb/gettyimages

コンテンツをいくら磨いても、オペレーションが悪いと参加者の満足度は下がってしまう。オンラインとオフラインでは参加動線や要員配置が異なる。対応すべき項目は次の5つだ。

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要約公開日 2021.02.12
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