ロジカルシンキングを直訳すると「論理的思考」、つまり「筋道を立てて論理的に考えること」を指す。ロジカルシンキングにおいて最も基本となるルールは、次の4つに集約される。
①「そう/そうじゃない」を明確にする
②「なぜなら」「だから」で話を展開する
③ファクトに結びつける
④論点を押さえ、全体をバランスよく考える
MECE(ミーシー:モレなくダブリなく)、ロジックツリー、ピラミッドストラクチャーなどロジカルシンキングのツールの根底には、必ずこの4つの基本がある。以降では1つずつ、この4つの基本ルールを解説する。
ロジカルシンキングの第一の基本ルールは、「そう/そうじゃない」を明確にすることだ。言い換えれば、「イエス/ノー」「やる/やらない」「右に行く/左に行く」など、結論をはっきりさせるということである。
ロジカルシンキングができていない人は、結論をあいまいにしてしまうケースが多い。「どうすれば営業成績が上がるのか」という論点に対して、「人それぞれだからなんとも言えない」「成果につながらない訪問は無駄になりがちだけれど、そこから次の仕事につながることもある」という答えではまったく意味がないのである。
ロジカルシンキングのよいところは、「なぜ」と聞かれた際にも、「これこれこういう理由でこの結論を出しました」ということを説得力のあるかたちで説明できる点である。「明確な結論」とロジカルシンキングは、切っても切り離せない関係にあるのだ。
論理的に考えるとは、「筋道を立てて段階的に判断していくこと」であり、この「筋道を立てる」というのは、別の言葉で言い換えると、「根拠と結論を『なぜなら』あるいは『だから』でつなげること」となる。
・根拠―だから→結論
・結論―なぜなら→根拠
3,400冊以上の要約が楽しめる