仕事に迷いがある人、やりがいを感じられない人は、自分の「やりたいこと」がわかっていない場合が多い。
逆に、やりたいことがクリアになると、仕事に一生懸命になり、結果が出て信頼と自信が生まれ、さらにやりたいことができるようになる好循環が生まれる。
やりたいこと(WILL)は、「CAN」+「LIKE」=「WILL」の公式が成り立つ。つまり、「できること(得意なこと)」=CANと、「好きなこと(熱中できること)」=LIKEの2軸から「自分を見える化」することにより、「やりたいこと(自分の向かいたい場所)」=WILLがわかってくる。そのための手法が、本書のタイトルでもある「4分割ノート術」である。
A3の紙全体を4分割した十字を書く。著者はA4ノートを見開きにして使っている。タテ軸を「好き/嫌い」、ヨコ軸を「得意/苦手」とし、これまでに経験したことを書き込んでいく。それにより各人の特性を浮かび上がらせ、「強み」はどこにあるのか、もっと実力を発揮できるジャンルはどこか、と見える化する。
ただし、いきなりマッピングするのはけっこう難しいものだ。そこで別のページを開き、そこに仕事で自分の経験したことを思いつくままに箇条書きしていく。
次に、仕事に限らずプライベートに関しても、同じように自分がこれまでにやってきたことを書き出していこう。
そうして揃った項目を、4分割したスペースの上に割り振っていく。その際、心地よく感じたとき、そうでなかったときの気持ちを意識しながら並べていくと、より自分のことが見えてくるはずだ。
ポイントは、この4分割ノートは一度で完璧に仕上げる必要はなく、長い人生をかけて“たったひとつ”自分が納得できるものができればいいということだ。
そのために、軸はボールペンで、項目はいつでも書き直せるように鉛筆で書いておくことをおすすめする。というのは、最初は嫌い/苦手に置いていたのに、やっていくうちに面白くなり、好き/得意になる項目も多いからだ。
4分割ノート術の最大のメリットは、普段気づけていない自分の「得意」を発見できることだ。
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