仕事ができる人は、頭の中を整理整頓することができる。様々な要素の中から本質を見抜き、必要なポイントに絞り込んで取り組むことができるのだ。忘れてならないのは、自分で「出来ること」「出来ないこと」「自分には難しいこと」を区別する視点だ。自分にとって難しいことに一人で取り組むと、完成までに時間がかかる。だから仕事ができる人は、間に合わないと判断したら助力を求める。このようにまず整理をすれば、仕事の進め方が分かり、スピードアップして成果が上がる。
何にでも手を出すと、結果は「成果ゼロ」になる。徹底的にシンプルに考えることはビジネスパーソンにとって欠かせない。シンプルに考えるには、頭の中を整理整頓し、本質をつかみ、それを基点に絞り込めばいい。ポイントは多くても3つだ。ポイントが4つや5つも残れば、それは絞り込めていないということになる。明快にして十分、シンプルに考えれば絞り込める。
本質をつかむのは簡単ではないが、深刻に考えず70点で割り切り、満点を求めないことだ。仕事のスピードを上げるということは、大事なプロセスを選択することでもある。
選択とは決断。そして決断には80%の検討で下す勇気が必要だ。70点と80%は矛盾するように見えるが、70点は目標値で、決断の目安が80%と考えればいい。
70点を目標値とするものの、70点は無難にやるという意味ではない。ミスを怖がる優等生タイプの中にはハッキリ結論を出さない人もいる。リスクを怖がる人は出世もしていない。
できないことを無理にやってはいけない。付け焼刃で取り組んでも見透かされる。
例えば英語が話せなければ通訳を雇えばいいし、知識がなければ社内の専門家に聞けばいい。
もちろん一人で取り組む仕事もあるが、多くの仕事はたくさんの人の中で進む。人の手を借りる力は重要な能力の1つなのだ。社内の人的ネットワークを自在に駆使できる人は有能なビジネスパーソンだと言える。
人の手を借りるということは、自分も人に力を貸せる存在でなければならない。人間関係はギブアンドテイクで成り立つものだ。力を貸すことを積み上げれば、社内の評価は上がる。自分が誰かの手を借りたい場合も積極的に助けてくれるだろう。「情けは人のためならず」はビジネス社会の法則だ。
新入社員がまずやること、それは余計なことを考えずに仕事に集中することだ。自分が何に向いているのかは、仕事に集中していれば見えてくる。自分の武器も仕事の中で磨く。とにかく一生懸命さが道を拓くのだ。仕事の意味が分からなくても懸命に取り組めば、それが自分の財産になったことが後で分かる時が来る。
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