本調査は著者のクライアント企業27社を得て、管理職の中でトップ5%の「5%リーダー」1841名、一般的な管理職1715名、計3556名を対象に行われた。
テレワークで今回入手可能になったオンライン会議の録画データや、様々なツールの利用履歴、従来からのアンケートやヒアリングで得られた膨大なデータをAIと人間により分析し、成果を上げ続ける5%リーダーの特徴を描き出した。
前著の5%社員の習慣は、著者の会社のコンサルティング活動に活かされている。そして本書の5%リーダーの習慣は、研修として178社に展開、特に78社はリーダーシップ研修を複数回開催し、成果を出し続ける新リーダーの育成に取り組んだ。変化の激しい時代には、自分たちで考えて自分たちでやる「自走式組織」が求められる。このような人材や組織を作ることには時間がかかるものだが、5%リーダーの行動習慣を参照することで、無駄な挑戦や実験を省くことができる。すべてに再現性があるわけではないが、5%リーダーに共通する習慣を真似れば、即座に学び、成果を出すことが可能だ。
オフィスに定点カメラを設置したところ、5%リーダーのうち59%は、明らかに平均よりもゆっくりと社内を移動していた。5%社員とは真逆の習慣だ。5%リーダーたちはゆっくり歩いているという自覚はないようだったが、アンケートでは「意図的に時間と気持ちの余裕をつくるようにしている」と答えている人が58%いたため、それが歩くスピードにも反映されているのだと思われる。
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