1日1話、読めば心が熱くなる365人の仕事の教科書

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出版社
致知出版社

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出版日
2020年11月25日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

偉大な発明家や起業家の成功談からインスピレーションにつながる刺激を受けたい、偉人の苦労話を教訓として人生に生かしたい――。

このように思うのは真っ当な心情ではないだろうか。本書は、先人たちの残してくれた、有益で、活力を与えてくれる言葉の数々を一冊にまとめた労作だ。

監修したのは、「致知出版社」代表の藤尾秀昭氏。人間学をテーマとした編集方針を掲げた月刊誌「致知」の創刊40年超の歴史を振り返り、その中から365人の言葉を厳選してまとめた。起業家や名うての経営者、作家、デザイナー、医師、宗教家、スポーツ監などさまざまなジャンルで活躍する著名人の人生訓を、一挙に学び取れる。

タイトルにある「仕事」に加え、家庭や日常生活など人生の多くの局面において心の支えとなるエピソードが満載だ。1ページに1人の言葉が記され、1月1日から365日分、各ページに日付が割り振られている。

今回要約で紹介するのは、要約者にとって印象深かった言葉であり、ほんのごく一部に過ぎない。わずか10篇ほどだが、それだけでもほとばしる熱い思いを感じ取っていただけるはずだ。

(以下、肩書は当時。いずれも発言者自身の言葉を要約したものである)

著者

藤尾秀昭(ふじお ひであき)監修
昭和53年の創刊以来、月刊誌『致知』の編集に携わる。54年に編集長に就任。平成4年に致知出版社代表取締役社長に就任。現在、代表取締役社長兼編集長。『致知』は「人間学」をテーマに一貫した編集方針を貫いてきた雑誌で、平成30年、創刊40年を迎えた。有名無名を問わず、「一隅を照らす人々」に照準をあてた編集は、オンリーワンの雑誌として注目を集めている。主な著書に『小さな人生論1~5』『小さな修養論1~5』『心に響く小さな5つの物語Ⅰ~Ⅲ』『小さな経営論』『プロの条件』『はじめて読む人のための人間学』『二度とない人生をどう生きるか』『人生の法則』(いずれも致知出版社)などがある。

本書の要点

  • 要点
    1
    本書には、有名企業の経営者をはじめ、作家、デザイナー、医師、落語家、住職、哲学者、教授、スポーツ監督、指揮者や俳人に至るまで、多岐にわたる分野の著名人たちの哲理が詰まっている。
  • 要点
    2
    365人それぞれのドラマが、熱い真実の言葉となって1ページに凝縮されている。仕事を通じて人生の秘訣をつかんだ人、悲しみの底に光るものを見つけた人、与えられた環境で精一杯に生きた人。人生を真剣に歩んだ人々が語る言葉は、一様に光を放ち続けている。

要約

【必読ポイント!】 組織

柳井正 ファーストリテイリング会長兼社長

「一番よい会社の条件」

ドラッカーは企業経営の本質として「企業の目的として有効な定義は一つ、顧客の創造である」と表現した。お客様がいないとビジネスは成り立たない。

近頃、会社は誰のものかと論じられるが、「会社はお客様のもの」だ。表面的なことにとらわれず、お客様に奉仕する集団が会社であり、いかにうまく経営し収益を上げるか、競い合っている。ドラッカーはそういう会社の本質を見抜いていた。

一番よい会社とは、末端の社員も自分がトップの経営者だと思っている会社である。自分もトップの経営者だと思っていまの仕事を見直すと、すごくよくなる。

会社を構成するそれぞれの人が、自分の立ち位置にとらわれすぎると、ごく限られた範囲内でしか物事が見えず、失敗する。結局、サラリーマン意識では通用しない。

自分は会社という場所に「自営業」をしに来ているといった気概が要る。自分は給料を貰っている立場ではなく、自分が会社を食わせている。このような意識を持たねばならない。

平尾誠二 神戸製鋼ラグビー部ゼネラルマネージャー
Kieferpix/gettyimages

「公私混同が組織を強くする」

チームワークを高めるため、選手たちに向かって「自分のためにやれ」と逆説的によく話している。それが結局一番チームのためになる。

一方で「公私混同は大いにしなさい」とも言っている。一般的な意味での公私混同ではなく、公のことを自分ごとのように真剣に考えなさいという意味である。個人がチームを自分のことのように考えられなければ、チームはよくならない。いいチームというのは、一軍から控えの層まで、非常に意識が高い。「自分はチームのために何ができるか」ということを常に考えている。

その原点になるのが「自発性」だと考えている。しかし、この自発性は命令では高めることができず、自らの中から持ち上がってくる力だ。この自発性をうまく引き出すことが、チームの指導者には求められる。

唐池恒二 九州旅客鉄道会長

「気を満ち溢れさせる四条件」

私(唐池氏)はかつて8億円の赤字を抱えていた外食事業部を、3年で黒字化に導いた。繫盛する店としない店を分ける要素は、その店に気が満ちているかどうかだ。気を満ち溢れさせるには四つの条件がある。

一つ目は「スピードあるキビキビとした動き」。迅速に動くと気が集まる。

二つ目は「明るく大きな声」。打ち合わせや電話でも明るく大きな声で話そう。

三つ目は「隙を見せない緊張感」。これはお客様がいつ来てもいいような態勢を整え、周到に準備するということだ。

四つ目は「貪欲さ」。もう一品注文してもらおう、もっと自分を成長させようといった追求心、向上心である。

7年間外食事業に携わった後、鉄道事業でも同様のやり方で改革に当たり、確信したことがある。これら四つの条件に基づく気を満ち溢れさせる方法は、会社の規模や業種を問わず、あらゆる組織に通用するだろう。

創造

佐藤可士和 クリエイティブディレクター

「ヒット商品を生み出す秘訣」

ヒット商品を生み出すには、商品の本質を見抜くことが肝要だ。いろいろな角度から物事を観察し、立体的に理解する。

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要約公開日 2021.10.29
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