朝目が覚めて、まだ頭がぼーっとしているとき、自分の脳に3分間だけ注目する「朝のスイッチ」を試してみよう。やり方は簡単だ。起きたときの脳に流れる電気を意識し、脳に注目するだけだ。目は閉じたままでも開けていてもかまわない。
脳には血流があり、脳細胞の間を絶え間なく電気信号が流れている。電気信号は、そのときに必要な部位に集中する。しかし、ひらめきが訪れるときは脳の一部分ではなく、脳全体に電気信号が流れている。脳のこの状態を「デフォルト・モード・ネットワーク」と呼ぶ。
デフォルト・モード・ネットワークはぼーっとしているときと同じ状態だということが脳の研究からわかっている。つまり、朝起きたばかりの脳は、ひらめきやすい状態なのだ。起きた直後の3分間、自分の脳に意識を向けて、この状態を覚えておくようにしよう。この状態の感じ方は人それぞれだ。「脳に流れる電気の信号」などと言われても何も浮かばないという人は、その「何も浮かばない」という「無」の状態を意識してほしい。
1日の生活の中で、アイデアがほしくなったとき、不安なことがあったとき、この布団の中の3分間の状態を思い出すようにしよう。きっとあなたの脳の状態を、良い方向に導いてくれるはずだ。
昨日の自分を振り返って、バージョンアップしたポイントを5つリストアップしてみよう。歯を磨いているときや顔を洗っているときなど、ちょっとした時間にできる。「書類の提出が速くなった」「昼食をよく噛んで食べるようになった」など、変化は何でもいいし、自分の主観でかまわない。リストアップしたものはスマホなどに記録するといいが、バージョンアップは日々積み重ねていくものなので、読み返す必要はない。
このスイッチには、「どんどん成長して大人になる」効果がある。
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