就職して6年目、仕事は充実して楽しかった。にもかかわらず、「同じ会社で40年、仕事人生のすべてを過ごす」ことに疑問を感じた著者は、自分なりの「幸せと成功」を定義した。
自分は、どんな人生を幸せに感じるのか。何があれば幸せなのか。自分はどんな人生であれば成功だと考えるのか。
これらの定義を考えることは人生でも最も重要だ。著者が出した答えは、三つの自由を得られることだった。すなわち経済的自由、空間的自由、人間関係の自由である。
著者はこれら三つの自由を満たす状態こそが、自分自身にとっての真の自由であり、幸せであると確信し、人生の指針とした。
経済的自由とは、自分のやりたいことをある程度余裕を持ってできる暮らしをするということだ。ただ不必要に大金持ちになることではない。自分のやりたいことを経済的な理由で断念したくない。つまり人生の選択肢を増やすために、必要な程度の余裕ということになる。
著者は一方で物資的にはいつもミニマムを心がけ、必要最小限のものしか買っていない。ただ自分自身の経験や学びへの投資はいとわない。たとえば旅行や食事はもちろん、新しいことに触れるためのお金は必要だと考えている。
もちろん経済的自由だけがあればいいわけではない。空間的自由と人間関係の自由を手に入れるため、著者は勤務先の会社を退職したのだった。
3,400冊以上の要約が楽しめる