あなたが「悩みはなんですか?」という問いに具体的かつ客観的に即答できるなら、それはアクションを起こしている証拠だ。納得いくまで悩み抜けばいい。悩むことで、あなたの知力や思考力、対応力が最大化する。
一方、具体的かつ客観的に即答できないなら、それはアクションを起こしていない証拠である。これに反論するひとは、アクションの定義が著者のものと異なっているのだろう。
著者が本書でいうアクションとは、「なにか」を変えようとする意思と実行のことだ。正しいアクションさえ起こせば、「なにか」を起こせる。その「なにか」とともに現れる課題や試練が、あなたを変えてくれるのだ。
アクションはあなた自身の手で起こすしかない。根性や気合いに頼ると長続きしないので、アクションを持続的、連続的、永続的な習慣にするのがポイントである。
アクションを起こさなければなにもはじまらない。では、あなたにとって正しいアクションとはなにか。その答えを得るヒントは「自分が夢中になれるものはなんなのか」という問いかけにある。
ゲームやマンガ、アニメ、アイドルが好きなど、あなたが夢中になれるものは必ず何かある。ここで「好きだし夢中になれるけど、やっぱりそれは生産的でなさそうだ」と思って、夢中になれるものを否定してしまってはいけない。ゲーム好きならゲーム実況をしてみてはどうか。記事を書いたり、ゲームの作り手に回ったりするのもいいかもしれない。
夢中になれるものを探すときには、損得勘定をはさむことなく自分に正直になる必要がある。生活なんてどうにでもなる。困ったら生活水準を下げればいいだけだ。
アクションを起こせば、そのアクションが次のアクションを呼び込んでくれる。そうやってアクションを続けた先に、夢の実現があるのだ。
著者はたびたび、スティーブ・ジョブズの「Connecting the dots=点をつなぐ」という言葉を引用する。これは、未来をあらかじめ予測して点と点をつなぎ合わせることはできないが、いまやっていることを信じて行動すればやがて点と点がつながるはずだ、という意味である。
あなたもどんどん「点」を打ってみてほしい。「あれもこれもと手を出さず、腰を据えろ」「堅実にひとつの仕事をこなせ」などと外野から非難されるかもしれないが、その非難には根拠などないのだから、気にしてはいけない。ひたすら点を打てば、雑音は自然と遠のいていく。
やがて「点」は、思わぬかたちであなたを救うだろう。あなたが多くの「点」を打つのは、無茶でも無謀でもない。変化の激しい現代においては、むしろ堅実な生き方なのである。
成功には、能力と運が必要だ。運は自力ではどうにもならないかというと、そうではない。
著者は以前、秋元康氏から、
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