ノイズに振り回されない情報活用力

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ノイズに振り回されない情報活用力
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ノイズに振り回されない情報活用力
出版社
明日香出版社

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出版日
2022年01月20日
評点
総合
3.5
明瞭性
3.5
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

情報があふれ返り、本当に大切な情報を見極めるのが困難な時代を生きるビジネスパーソンにとって、効率的に情報をインプット・アウトプットするスキルは必須のものだ。しかしながら「情報収集に時間がかかる」「情報の整理や見極めが苦手」「集めた情報を使いこなせない」などと悩む方も多いのではないだろうか。

本書は、必要な情報の本質を捉え、成果を最大化するためのインプット、整理、アウトプットの「3ステップ活用術」をまとめた実践書だ。著者は、人材育成トレーナーおよび経営コンサルタントとして活動中の「思考の整理家(R)」、鈴木進介氏。25歳で起業したものの挫折続きの生活を送る中、思考を整理すれば問題の9割が解決していることに気づき、思考の整理術に開眼したという。

著者によると、短期間で成果をあげている人の共通点は「成果につながる“情報のセンターピン”を見極めることに頭を使っていること」だという。本書では、余分で価値がない情報=ノイズを捨てて情報のセンターピンを見極める技術が体系化され、誰にでも実践できる方法として紹介されている。

本書を読んで「インプット→整理→アウトプット」の3ステップを習慣化すれば、仕事の効率は大きく上がるだろう。シンプルに要点がまとまっており、随所に図やイラストも載っていて、アウトプットのお手本にもなる一冊だ。

ライター画像
山下愛記

著者

鈴木進介(すずき しんすけ)
思考の整理家®
株式会社コンパス代表取締役。
「思考の整理術」を使った独自の手法で人材育成トレーナーおよび経営コンサルタントとして活動中。
大学卒業後、IT系企業や商社を経て25歳で起業。「金なし・人脈なし・ノウハウなし」の3重苦からスタートしたため、3年以上まともに給与が取れずに挫折続きの生活を送る。
その後、思考を整理すれば問題の9割が解決していることに気づき、思考の整理術に開眼。以来、10年以上にわたり研究を独自に重ねて体系化。
「思考の整理術」に関する講演・セミナー・研修の受講者数は全国で3万人を超え、年商が10倍になった企業や上場準備に入った企業経営者、転職・起業する受講生などが続出。
クライアントからは“思考の整理家”と称され、独自の情報活用術による問題解決の視点とアドバイスは圧倒的な支持を得ている。
また、ラジオ、テレビ出演を果たした他、執筆活動にも力を入れ、著書に『1分間で頭の中を片づける技術』(あさ出版)・『仕事は1冊のノートで10倍差がつく』(明日香出版社)など12冊・累計14万部以上の実績がある。

◆著者ホームページ
https://www.suzukishinsuke.com/

本書の要点

  • 要点
    1
    労力のムダづかいを防ぐために、「何のために」「どのレベルまで」インプットするかを明確にしよう。
  • 要点
    2
    情報の整理は「手元に準備」「グルーピング」「配置」の3ステップで行う。キレイに整えるだけでなく、情報の質を見極めることも重要だ。
  • 要点
    3
    情報をアウトプットする際には、「伝える内容」と「相手のニーズ」をよく検討し、シンプルに伝えよう。

要約

ほとんどの情報はノイズである

3ステップ情報活用術

現代の私たちは、過剰なまでの情報量の中で生きている。そんな中、ノイズに振り回されることなく、うまく情報を活かす方法として、著者は「インプット→整理→アウトプット」の3ステップをすすめる。

この3ステップには、共通する必須の要素がある。それは「“フィルター”を設けること」だ。フィルターを設けて、価値がある情報とそれ以外を仕分けるのだ。たとえばインプットにおいては「目的に合致するか」「仮説にあった情報か」、整理では「単なる意見か、事実か」「情報が偏っていないか」、アウトプットでは「相手のニーズに合うか」「一番伝えたい情報か」などといったフィルターがある。

本書では、「インプット」「整理」「アウトプット」のそれぞれのステップについて、著者のノウハウが詳しく紹介されている。

インプット

ゴールを設定する
nespix/gettyimages

インプットで最初にやるべきことは、「ゴールの設定」だ。労力のムダづかいを防ぐために、「何のために(目的)」「どのレベルまで(目標)」インプットを行うかを明確にする。

たとえば「自分の見識を広げるためのインプット」と「企画書に織り込むエビデンスを入手するためのインプット」では、内容も方法も変わってくるだろう。また「あるテーマの概略だけを把握する」場合と「顧客向けのプレゼンに織り込む情報の詳細を得る」場合では、必要なインプットの量と質が変わってくるはずだ。

捨てる情報を見極める

情報を集める際には、捨てる情報を見極めることも大事だ。特に、手軽に情報が集まるネットでのインプットには注意が必要だ。

おすすめの方法は、検索する時に、複数のキーワードを組み合わせたり、not検索を使ったりすること。たとえばテーマパークについて調べたい時は、「テーマパーク、レストラン、人気ランキング、クチコミ」などと3つ以上のキーワードを組み合わせれば、知りたい情報だけを入手できる。表示させたくない情報があらかじめ明らかな場合は、「テーマパーク -ディズニーランド」とすれば、ディズニーランド以外のテーマパークの情報が表示される。

また、気軽にブックマークをしないことも重要だ。

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要約公開日 2022.07.14
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