現代の私たちは、過剰なまでの情報量の中で生きている。そんな中、ノイズに振り回されることなく、うまく情報を活かす方法として、著者は「インプット→整理→アウトプット」の3ステップをすすめる。
この3ステップには、共通する必須の要素がある。それは「“フィルター”を設けること」だ。フィルターを設けて、価値がある情報とそれ以外を仕分けるのだ。たとえばインプットにおいては「目的に合致するか」「仮説にあった情報か」、整理では「単なる意見か、事実か」「情報が偏っていないか」、アウトプットでは「相手のニーズに合うか」「一番伝えたい情報か」などといったフィルターがある。
本書では、「インプット」「整理」「アウトプット」のそれぞれのステップについて、著者のノウハウが詳しく紹介されている。
インプットで最初にやるべきことは、「ゴールの設定」だ。労力のムダづかいを防ぐために、「何のために(目的)」「どのレベルまで(目標)」インプットを行うかを明確にする。
たとえば「自分の見識を広げるためのインプット」と「企画書に織り込むエビデンスを入手するためのインプット」では、内容も方法も変わってくるだろう。また「あるテーマの概略だけを把握する」場合と「顧客向けのプレゼンに織り込む情報の詳細を得る」場合では、必要なインプットの量と質が変わってくるはずだ。
情報を集める際には、捨てる情報を見極めることも大事だ。特に、手軽に情報が集まるネットでのインプットには注意が必要だ。
おすすめの方法は、検索する時に、複数のキーワードを組み合わせたり、not検索を使ったりすること。たとえばテーマパークについて調べたい時は、「テーマパーク、レストラン、人気ランキング、クチコミ」などと3つ以上のキーワードを組み合わせれば、知りたい情報だけを入手できる。表示させたくない情報があらかじめ明らかな場合は、「テーマパーク -ディズニーランド」とすれば、ディズニーランド以外のテーマパークの情報が表示される。
また、気軽にブックマークをしないことも重要だ。
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