やるべきことを先延ばししてしまっているときは、空想に浸らないようにするのが効果的だ。私たちは日中の3分の1以上の時間、目の前の作業とは関係のないことを考えている。
空想していることに気づいたら、いまやるべきことに向き直ろう。そうすれば、同じことを何度も繰り返したり、気が散ったりせずに済むだろう。
先延ばししてしまう理由の一つは、人間の「気分よく過ごしたい」「緊張を避けたい」という欲求にある。やるべきことのために感じる焦りや苛立ちを避けようとして、一時的に先延ばしをしてしまうのだ。しかしその結果、かえってストレスを感じたり、体の免疫機能が弱まったり、チャンスを逃したり、自分自身への信頼を失ったりすることになる。
わたしたちのパフォーマンスは、「パフォーマンス=潜在能力-妨害」で表現できる。人はだれしも、自覚している以上の潜在能力を備えているのに、ネガティブな思考に妨害され、十分なパフォーマンスを発揮できていない。ネガティブな思考を抑えれば、あなたの潜在能力をフルに発揮できる可能性がある。
先延ばしにせず、やる気を出すための秘策は「下手にやる」ことだ。「いい仕事をしよう」「完璧にしなければ」などと気負わず、とにかく始めてみる。そうすれば、達成への最初の一歩を踏み出すことができ、ポジティブな気分になるだろう。
好きな感情にフォーカスするのも効果的だ。著者は大学生のころ、大量の学術論文を読まなければならないことにげんなりしていた。ところが研究者として活動し始めると、論文の本当の意義に気づき、夢中で読むようになった。
やるべきことに対する嫌な感情よりも、「新しいことを学びたい」という欲求や、「キャリアアップしたい」という願望に意識を向け直してみよう。新たなマインドセットを得て、
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