仕事ができなかった20代の著者は、先輩や上司から嫌われ、部署内で孤立していた。だが、出世への道が閉ざされたと気づいた30歳のとき、仕事の優先順位を下げ、嫌われたくない病やお付き合いの飲み会、長時間労働、気合や根性、他人の目といった“荷物”を捨てると、驚くような事態が起こった。心身と人間関係が楽になって仕事が楽しくなり、迷いがなくなって最も大事なことに集中でき、創造性が向上して、タスクにかかる時間が劇的に短縮したのだ。
30代の最後には、絶好調だった「会社員としての仕事」を捨ててニュージーランドに移住。仕事の9割をリモート&在宅で行うフリーランスに転身した。
最高年収を更新した後は、お金の代わりに失った時間を取り戻すべく、仕事の大半を手放すことに。仕事を増やさず、自由時間は削らずに所得増を実現した。
仕事を減らしたのに所得が増えたのは、すべてにメリハリを付けたからだ。具体的には、モノ、情報、タスク、空間、スケジュール、人間関係、ストレスを「最小・最軽量化」した。その結果、体と脳のパフォーマンスが上昇し続け、継続的にいい仕事ができるようになっていた。
不安定な時代に必要なのは、「何をするか」ではなく、「何をしないか」を決める勇気だ。「何かを得る」スキルではなく、足るを知る極意と「何かを削ぎ落とす」ミニマル術を習得しよう。
「超ミニマル主義」の教義は8ヶ条に集約される。
(1)最も大切なことに集中するために、他のすべてを手放す
(2)身軽さ、自由度の高さ、遊び心が、潜在能力を最大化する
(3)最短時間で最大効果、最小労力で最大パフォーマンスを
(4)仕事を愛し、楽しんで働くことで最高のアウトプットを
(5)心を軽くするために、体の負担と環境負荷を最小化する
(6)上質な成果を出し続け、持続的に働くために暮らしを整える
(7)時間に極端なメリハリをつけて初めて、人生は豊かになる
(8)仕事は究極の遊びであり、働き方は生き方である
1日の始まりは、朝ではなく夕方だ。夕方の過ごし方と睡眠の質が翌日のパフォーマンスを決める。
そのためにも、朝に「イブニングプラン」を立てよう。通勤中に、その日のタスクと予定をチェックしながら「今日は〇時に終わらせ、〇時に帰宅し、〇時にベッドに入る」と計画を固めるのだ。
イブニングプランには必ず、“仕事を完全に忘れられる時間=セルフケアタイム”を組み込むこと。心が喜ぶこと、心安らぐことであれば何をしてもいい。メールなどの「仕事ノイズ」は絶対に持ち込まないこと。
仕事効率アップのためには、世間と時間をずらして行動することだ。
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