人間はピクルスのびんみたいなものだ。中身がたっぷり詰まっているけれど、ふたを開けないと出てこない。
「心のふた」は「自分はこれしかできない」という思い込みだ。人は誰しも「私はこういう人間だ」という思考の枠組みのなかで生きている。家が貧しい、地方出身だ、学歴がない、見た目にコンプレックスがある――そのあとに続く「だから私は」が足かせになってしまっている。
過去にどれだけネガティブなことがあろうと、それで人生がダメになるとは限らない。変わりたいと本気で思えば、人は変われる。
ほかならぬ著者も、自分の力で人生を変えてきたひとりだ。いまは会社を経営し、公的な役職も務めているが、成功の連続だったわけではない。貧しい家庭に育ち、最終学歴は中卒だ。
それでも「だから私はダメだ」ではなく「だから私は成功する」と思い込み、無我夢中で努力してきた。つまり「心のふた」をこじ開けて生きてきたのだ。
あなたも思考の枠組みを否定から肯定へと変えよう。心のふたを開け、持てる力を解放して、人生を変えていくのだ。
「好きなことを好きなだけやればいい」と「あきらめない人生に終わりはない」。著者が伝えたいことは、この2つだ。
「これだ」と思えるものを見つけたら、徹底的に突き詰めてほしい。好きなものには夢中で取り組めるし、やったぶんだけ上達する。誰かに喜んでもらえる可能性も高く、それが仕事になることもあるだろう。
自分を変える力は自分のなかにしかない。その力は、肯定的な自己暗示(アファメーション)で伸ばせる。もちろん、いい書物を読み、いい師を持つのも効果的だ。
セルフカウンセリングも試してみよう。まず自分が求めているものを明確化し、その目的のためにやっていることを確認する。そして、その行動の効果を客観的に評価し、もっと効果的な方法を考えて実行する。
「これさえできれば、ほかのことはどうでもいい」と思えるくらい夢中なことに出会えれば、人生は格段に豊かになる。まずは全力で打ち込めるものを見つけてほしい。
求めるものが明確になれば、実現のために行動できる。行動が変わると結果が変わって、その好循環が目の前の現実を変えていく。
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