「僕たちのチーム」のつくりかた

メンバーの強みを活かしきるリーダーシップ
未読
「僕たちのチーム」のつくりかた
「僕たちのチーム」のつくりかた
メンバーの強みを活かしきるリーダーシップ
未読
「僕たちのチーム」のつくりかた
出版社
ディスカヴァー・トゥエンティワン

出版社ページへ

出版日
2022年11月18日
評点
総合
4.0
明瞭性
4.0
革新性
4.0
応用性
4.0
要約全文を読むには
会員登録・ログインが必要です
本の購入はこちら
書籍情報を見る
本の購入はこちら
おすすめポイント

リーダーの悩みは尽きない。上司から部下へ一方的に「指示」するのではなく、一人ひとりを尊重し、全員で「共創」していくチームがスタンダードになりつつある現代においてはなおさらだろう。本書は悩めるリーダーを救う一冊だ。

著者は『1分で話せ』をはじめとするベストセラーの著者、伊藤羊一氏。本書では、現代のリーダーに必要な要素を7つの章にわたって説明している。

キーワードは「フラットなチーム」。伊藤氏は「ヒエラルキー型組織では、もう新しいものが生まれない」と断言し、一人ひとりが主人公になる、フラットなチームづくりの重要性を明快に説いている。

フラットなチームにおいて、リーダーの果たすべき役割は「ファシリテーター」だ。チームを引っ張るのではなく、チームの力を最大化することを目指し、「環境づくり」と「チームメンバー一人ひとりの才能と情熱を解き放つこと」に専念する。これは新しくも、誰もが納得の「新・リーダー像」ではないだろうか。

要約者にとって印象的だったのは、リーダーの役割のひとつとして「メンバーが抱えるもやもやに気づき、解決へと導くこと」が挙げられている点だ。その上で、メンバーのもやもやを解消する1on1のテクニックが紹介されている。実践すれば、メンバー全員が自分の力を発揮しやすくなるに違いない。一人ひとりを輝かせ、チームを活性化したいと願うリーダーに一読をおすすめしたい。

著者

伊藤羊一(いとう よういち)
Zホールディングス株式会社Zアカデミア学長
武蔵野大学アントレプレナーシップ学部(武蔵野EMC)学部長
Voicyパーソナリティ
株式会社ウェイウェイ 代表取締役
グロービス経営大学院 客員教授
日本興業銀行、プラスを経て2015年4月よりヤフー。現在Zアカデミア学長として次世代リーダー開発を行うほか社外でもリーダー開発を行う。2021年4月武蔵野大学アントレプレナーシップ学部を開設、学部長就任。代表著作「1分で話せ」。

本書の要点

  • 要点
    1
    チームの形は「ヒエラルキー型」から「フラット型」へと変化している。フラットなチームにおけるリーダーの役割は、メンバー一人ひとりが成果を出せるようにサポートすることだ。それぞれの才能と情熱を解き放てば、チームの力を最大化できる。
  • 要点
    2
    メンバーの才能と情熱を解き放つためには、1on1で相手の話をじっくり聴くことが重要だ。1on1は、相手のもやもやと向き合うとともに、目標達成と成長を支援する場にしよう。

要約

リーダーが苦境を乗り越えるために必要な2つのもの

自分の「志」を育む

悩み多きリーダーが苦境を乗り越えていくために必要なものは2つ。「志」と「チームをゴールに導くアクション」だ。

志とは「自分は何を成し遂げたいか」という想いである。言い換えれば「今の会社や組織に、なぜ自分は参加しているのか?」だ。

志を持つべき理由は3つある。

1つめは、志があれば主体性を発揮できるから。その主体性がメンバーを動かす。

2つめは、志が判断基準になるから。志に当てはめれば、一つひとつの意思決定に悩まないし、後悔も少なくなる。

3つめは、仕事が楽しくなるから。志を持つと、つらいことであっても「まあ、志のためなら仕方ない」と思えるようになる。

チームにはたらきかけてゴールに導く
ディスカヴァー・トゥエンティワン提供

「チームをゴールに導くアクション」もリーダーの重大な任務だ。仕組みや環境を整え、メンバーのモチベーションをあげるようはたらきかけつつ、チーム一丸となってゴールを目指す。その流れを「ゴール」「導く」「チーム」の3つに分けて見ていこう。

まずは「ゴール」。チームには必ず「共通のゴール」がある。キックオフ会議を開催するなどして、メンバー全員がゴールを共有することから始める。

次に「導く」。メンバーの進捗を聞き、鼓舞してゴールへと導く。リーダーシップの見せどころだ。

「チーム」に対してのはたらきかけも必須である。ゴールとプロセスだけ提示されても、人は動けないものだ。メンバーが成長し、チームとして目標に向かって進んでいく環境を整えなければならない。

フラットなチームをつくる

ファシリテーターとしてチームの力を最大化する

現代のチームは「タテ型(ヒエラルキー型)」ではなく「ヨコ型(フラット型)」だ。そんな「フラットなチーム」におけるリーダーの役割とは、メンバー一人ひとりの想いを引き出し、活躍をサポートする「ファシリテーター」だ。主役はあくまでメンバーである。

もっと見る
この続きを見るには...
残り2968/3766文字

3,400冊以上の要約が楽しめる

要約公開日 2022.11.21
Copyright © 2024 Flier Inc. All rights reserved.
一緒に読まれている要約
部下のやる気はいらない
部下のやる気はいらない
岩崎徹也
未読
オンライン脳
オンライン脳
川島隆太
未読
ビジネススクール 意思決定入門
ビジネススクール 意思決定入門
内田和成
未読
心のふたを開ける
心のふたを開ける
青木仁志
未読
最高のリーダーは、チームの仕事をシンプルにする
最高のリーダーは、チームの仕事をシンプルにする
阿比留眞二
未読
自分の仕事をつくる
自分の仕事をつくる
西村佳哲
未読
トヨタで学んだ「紙1枚!」で考え抜く技術
トヨタで学んだ「紙1枚!」で考え抜く技術
浅田すぐる
未読
CHANGE 組織はなぜ変われないのか
CHANGE 組織はなぜ変われないのか
池村千秋(訳)ジョン・P・コッターバネッサ・アクタルガウラブ・グプタ
未読