企画の仕事は苦手だ。こんな風に思う人は、企画といえば何か全く新しいことを生み出すと考えているかも知れない。しかし、ジェームス・ウェブ・ヤング氏著『アイデアのつくり方』によると、アイディアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもないのだ。
アイディアのよい組み合わせを見つけるためには、大量に書くことが重要であり、「量が質を生む」。インプットを増やし、「拡げて絞って、また拡げて絞る」ことにより、よいアイディアを生み出していく。
また、100円ショップなどで売っている125×75㎜の「情報カード」に思いついたことを次々に書いていく。すると、予想もしなかったアイディアがどんどん出てくる。樺沢紫苑氏の著書『アウトプット大全』はそう紹介している。
付箋やカードに書き出し、いろいろな組み合わせを試す方法はオススメである。ただ、パソコンやノートに向き合って考えるのも悪くはない。
ただひたすら箇条書きで記す――。これが考えるためのノート術の完成形だと著者は語る。古川武士氏の『書く瞑想』も「まず書き出してみる」と説いている。
安田修氏の前著『自分を変えるノート術』では、A4ノートを開いて題名と日付を書いたら、ひたすら箇条書きで頭に浮かんだことを書き出していく方法を紹介している。嫌なことやイライラすることがあって、頭がモヤモヤしていても、ただ思いついたことをノートに書き出すだけで頭がスッキリしてくる。30分だけでも、集中してノートに書き出すことで、頭の中が整理されてくる。著者はこの方法を「一人合宿」と名付けている。
著者の場合、30分だけではなく、3時間、3日、3週間の時間を確保し、定期的に一人合宿を実施している。新規ビジネスの構想などがまとまるのは一人合宿中がほとんどである。会社を辞める決断、経営方針の転換、新商品の投入など、重要な決断の際、著者は必ず一人合宿を行ってきた。
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