仕事での成功には大きく分けて5つの側面がある。
(1)上司や同僚から好かれ、評価される
(2)目標を果たし、可能なら上回る成果を出す
(3)キャリアの先を見通す
(4)有意義で楽しい仕事をする
(5)ストレスと燃え尽き症候群を避ける
こうした成功を実現するために、本書では50の秘訣が紹介される。それらは、さまざまなスキルと振る舞い、活動を詰め込んだツールボックスのようなものだ。よく使うツールもあれば、めったに取り出さないものもあるだろう。状況に合わせて「秘訣」を何度も実践することで、秘訣は習慣になっていく。
要約では50の秘訣のうち、10個を紹介する。
秘訣の1つ目は「夢と情熱を持って仕事をする」だ。自分が愛し、意味を感じられる仕事ができなければ、本当の幸せや成功が手に入るはずがない。
夢と情熱があれば、成果は自ずと出る。仕事を楽しめている人は、率先して学び、改善して成果を出し、ますますその仕事を楽しむようになるからだ。仕事で成功したいなら、楽しいことを手がけるのが一番簡単なのだ。
楽しいことを仕事にするために、子どものころの夢や熱中したことを思い返してみよう。あわせて、大人になった自分がやっていて楽しいことも考えてみるといい。お金を気にしなくていいならどんな仕事がしたいか。少し嫉妬してしまう友人の仕事は何か、収入以外のどこにうらやましさを感じているか――。こうした質問への答えを書き出してみる。
今の仕事を分析して「楽しい仕事」と「得意な仕事」を探すのもいい。自分の1日、あるいは1週間のスケジュールを振り返って、タスクをリストアップしよう。ポイントは、周囲にやるべきだと思われている仕事ではなく、実際にやらなくてはならなかった仕事、やろうと思った仕事を挙げること。そして、それぞれのタスクに使っている時間を見積もり、「楽しい仕事」「得意な仕事」「楽しくない、退屈、苦手な仕事」の3つに分ける。その後、「どうすれば楽しくて得意な仕事に使う時間を増やせるか」を考えるのだ。
秘訣の2つ目は「自分の死角を知り、改善する」。仕事で成長し、人間関係をスムーズにするために最も重要なのは、自分を知ることである。
自分では得意でうまくやれているつもりなのに、まわりから見ると全然違う――。そうした「死角」はうわさ話や陰口のネタになりがちだ。
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