科学的に脳の力を120%引き出す方法

頭がいい人の勉強法

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出版社
総合法令出版

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出版日
2022年09月23日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

勉強はたいていの場合、「どんな能力を持っているか」「どれだけ時間をかけるか」よりも「どのように取り組むか」のほうが重要だ。成果の出る人とそうでない人がいるのは、取り組み方に差があるからである。

本書ではこの考え方を、ゴルフを例に出して説明している。コーチから「振り方」を教えてもらってから練習する人と、いきなり我流でクラブを振り回す人。どちらの上達が早いかは火を見るよりも明らかだ。勉強も同じで、勉強ができるか否かは「勉強のやり方を知っているかどうか」にかかっているという。正しい勉強法を学んでおけば、最小限の労力で大きな成果が得られるのだ。

著者の和田秀樹氏は『大人のための勉強法』など数多くのベストセラーを世に輩出してきた「受験の神様」とも呼ばれる人物であり、本書でも和田式の勉強ノウハウを存分に語っている。自分の能力特性を知る方法、「勉強のやり方」を学ぶことの意義、やる気の起こし方、勉強量を増やす方法、最速最短で結果を出すテクニック、AI時代に必要な能力など、話題は多岐にわたる。

「勉強はあまり得意ではない」「リスキリングが話題になっているのは知っているが、どうもやる気が出ない」という方にこそ本書を勧めたい。科学的に正しい勉強法を実践すれば、きっと効率的に、楽しく学べるはずだ。

ライター画像
小林悠樹

著者

和田秀樹(わだ ひでき)
1960年大阪市生まれ。1985年東京大学医学部卒業。東京大学医学部付属病院精神神経科、老人科、神経内科にて研修、東京大学医学部付属病院精神神経科助手、アメリカ カール・メニンガー精神医学校国際フェローなどを経て、現在、国際医療福祉大学特任教授(臨床心理学)、川崎幸病院精神科顧問、一橋大学経済学部非常勤講師、和田秀樹こころと体のクリニック(アンチエイジングとエグゼクティブカウンセリングに特化したクリニック)院長、日本映画監督協会理事。
2007年12月劇映画初監督作品『受験のシンデレラ』でモナコ国際映画祭最優秀作品賞受賞、2012年8月には第2回作品『「わたし」の人生』(介護離職をあつかった人間ドラマ、秋吉久美子、橋爪功主演)公開、モナコ国際映画祭で、人道的作品監督賞など4冠を受賞する。
『定年後の勉強法』(ちくま新書)、『大人のための勉強法』(PHP新書)、『感情的にならない本』(新講社)、『70歳が老化の分かれ道』(詩想社)、『80歳の壁』(幻冬舎)など600冊を超える著書がある。翻訳書に『「あいだ」の空間――精神分析の第三主体』(トマス・オグデン著、新評論)、『認知症の人を愛すること』(ポーリン・ボス著、誠信書房)などがある。

本書の要点

  • 要点
    1
    勉強の成果が上がらない理由は、やり方を間違えているからである。勉強法を学ぶことで、不確実な時代を生き抜くためのスキルが身につく。
  • 要点
    2
    限られた時間のなかで勉強量を増やす方法は2つある。時間あたりの効率を上げることと、勉強に使えそうな時間を見つけることだ。特に注力すべきは前者である。
  • 要点
    3
    1週間の勉強プランを立てるときは、まずその週に行うべき勉強量を5で割り、平日1日分のノルマとしよう。週末の2日間は復習に充てるほか、平日にできなかったノルマを消化する日とする。

要約

勉強法を学ぶべき理由

勉強の成否は「やり方」が決める

勉強をしても成果が上がらないのは、あなたの頭が悪いからではない。多くの場合、原因は「勉強のやり方を間違えていること」にある。

スポーツで考えてみるとしっくりくるはずだ。最初はコーチから指導を受け、習ったことを繰り返し練習して上達する。イチローのような天才バッターでも最初は打ち方を習って練習するものだ。

勉強もそれと同じで、やり方を知らずに「できない」人が「できる」ようになるのは至難の業である。逆にいえば、できないと思っていることのほとんどは、コツややり方を教わればできるようになる。

それなのに多くの人が勉強のやり方を知ろうとしないのは、成功経験がないからだ。やり方を学んで成功した経験があると、壁にぶつかったときにやり方を学ぶようになる。これこそが勉強法を学ぶ最大のメリットであり、不確実な時代をしぶとく生き抜いていくための術となる。

やる気と習慣を味方につける

やらない理由をつくらない
damircudic/gettyimages

勉強を始めようと思っても、なかなか実行に移せない――。そんな人が実行力を上げるには、「やらない理由」をつくらないようにすることが有効だ。

何かを「やらない理由」はたいていの場合、「やってもうまくいかないだろう」「やっても無駄」といった思い込みである。だが勉強の場合、うまくいかなかったとしても失うのは自分の時間だけ。無駄だったとわかるだけでも意味がある。「まずは試してみよう」という発想を持ってチャレンジしてほしい。

やる気を起こさせる3つの工夫

勉強のやる気を高める方法は3つある。

1つ目は、スモールステップから始め、その先にご褒美を用意しておくこと。人間は、達成できそうな目標であればやる気になる一方、困難に見えるものに対しては行動意欲がわかないものだ。この性質を利用しよう。長期的な目標とは別に、「今週中にこの問題集をあと3ページやる」というふうに、すぐ先に小さい目標を設定し、それをクリアしていく。目標達成の先にささやかな報酬を用意しておくと、やる気が持続しやすくなるはずだ。

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要約公開日 2022.12.20
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