勉強をしても成果が上がらないのは、あなたの頭が悪いからではない。多くの場合、原因は「勉強のやり方を間違えていること」にある。
スポーツで考えてみるとしっくりくるはずだ。最初はコーチから指導を受け、習ったことを繰り返し練習して上達する。イチローのような天才バッターでも最初は打ち方を習って練習するものだ。
勉強もそれと同じで、やり方を知らずに「できない」人が「できる」ようになるのは至難の業である。逆にいえば、できないと思っていることのほとんどは、コツややり方を教わればできるようになる。
それなのに多くの人が勉強のやり方を知ろうとしないのは、成功経験がないからだ。やり方を学んで成功した経験があると、壁にぶつかったときにやり方を学ぶようになる。これこそが勉強法を学ぶ最大のメリットであり、不確実な時代をしぶとく生き抜いていくための術となる。
勉強を始めようと思っても、なかなか実行に移せない――。そんな人が実行力を上げるには、「やらない理由」をつくらないようにすることが有効だ。
何かを「やらない理由」はたいていの場合、「やってもうまくいかないだろう」「やっても無駄」といった思い込みである。だが勉強の場合、うまくいかなかったとしても失うのは自分の時間だけ。無駄だったとわかるだけでも意味がある。「まずは試してみよう」という発想を持ってチャレンジしてほしい。
勉強のやる気を高める方法は3つある。
1つ目は、スモールステップから始め、その先にご褒美を用意しておくこと。人間は、達成できそうな目標であればやる気になる一方、困難に見えるものに対しては行動意欲がわかないものだ。この性質を利用しよう。長期的な目標とは別に、「今週中にこの問題集をあと3ページやる」というふうに、すぐ先に小さい目標を設定し、それをクリアしていく。目標達成の先にささやかな報酬を用意しておくと、やる気が持続しやすくなるはずだ。
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