日本企業では、組織の生産性を上げるために、心理的安全性に注目が集まっている。心理的安全性を実現させるためには、対等な関係性の環境をつくることが大切となる。また、リモートワークで上司と部下との1on1が増えてきた。1on1でも、互いに伝えたいことを対等な目線で伝え合う必要がある。
こうした背景のもとで求められるのが、相手も自分も大切にした自己表現である、アサーティブ・コミュニケーションだ。アサーティブ・コミュニケーションに基づいたマインドやスキルを身につけると、互いの意見が違っていても、「相互尊重」と「相互信頼」をもとに建設的に議論できるようになる。
自己表現には3種類ある。1つめは、相手を抑えて自分のことを通す「攻撃的な自己表現」である。自分が優位に立つために相手をコントロールしようとする。例えば、部下や後輩を叱るときに感情的に怒鳴ったり、思い通りにいかないときに八つ当たりをしたりするという具合だ。これでは相手は萎縮し、反発心を抱いてしまう。
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