君は誰と生きるか

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君は誰と生きるか
出版社
フォレスト出版

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出版日
2022年11月04日
評点
総合
3.8
明瞭性
4.0
革新性
3.5
応用性
4.0
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おすすめポイント

いま、寂しい人が増えている。ネットやSNSを利用すれば簡単に人とつながれるにもかかわらず、どこか空虚で寂しさは増すばかり。また、メディアでは時短や効率化に役立つ情報が溢れている。だが、こうしたテクニックにばかり頼ることで、かえって時間を無為に使ってしまう人もいる。

ミリオンセラー『人は話し方が9割』を世に送り出し、いまやベストセラー著者として知られる永松茂久氏も、以前はその1人だった。だが、そんな彼の価値観がわずか一日でひっくり返ったという。

本書の舞台は、著者の価値観が揺さぶられ、「人生の指針」を見つけた30歳の頃にさかのぼる。著者である「僕」と「師匠」との対話を通じて、人間関係の本質が明かされていく。この師匠とは、日本の納税王で、日本屈指のベストセラー作家である。師匠は「人脈は狭ければ狭いほどよい」と語る。限られた時間のなかで、限られた人たちと意味のある時間を過ごす。そうすれば、つながりが深まり、人生で本当に大事なものが見つかるという。

本書では、彼らの対話が臨場感をもって再現されており、読者は次第に世間一般の人脈神話から解き放たれていく。そして、本来大事にすべき人間関係や時間の過ごし方が見えてくるだろう。

人生最後の日、あなたは誰と過ごしたいか。本当に大切にすべき人は誰なのか。本書をじっくり味わいながら読んだ後にそう自問すると、人生の扉が開くはずだ。

ライター画像
松尾美里

著者

永松茂久(ながまつ しげひさ)
株式会社人財育成JAPAN代表取締役。センチュリー出版オフィス主幹
大分県中津市生まれ。2001年、わずか3坪のたこ焼きの行商から商売を始め、2003年に開店したダイニング陽なた家は、口コミだけで毎年4万人(うち県外1万人)を集める大繁盛店になる。自身の経験をもとに体系化した「一流の人材を集めるのではなく、今いる人間を一流にする」というコンセプトのユニークな育成法には定評があり、全国で多くの講演、セミナーを実施。「人の在り方」を伝えるニューリーダーとして、多くの若者から圧倒的な支持を得ており、講演の累計動員数は延べ60万人にのぼる。2016年より、拠点を東京麻布に移し、現在は自身の執筆だけではなく、次世代の著者育成、出版コンサルティング、経営コンサルティング、出版支援オフィス、講演、セミナーなど、数々の事業を展開する実業家である。
著作業では2021年、『人は話し方が9割』(すばる舎)がすべての書籍を含む日本年間ランキングで総合1位(日販調べ)、ビジネス書部門で2年連続1位(日販調べ)、トーハンのビジネス書年間ランキング(トーハン調べ)で1位に輝く。2022年2月、同書が単冊で100万部を突破。2022年年間ランキングでも総合2位(日販調べ)、ビジネス書部門で3年連続1位(日販調べ)を獲得。著書に、『人は聞き方が9割』『喜ばれる人になりなさい 母が残してくれた、たった1つの大切なこと』(すばる舎)、『在り方 自分の軸を持って生きるということ』(サンマーク出版)、『40代をあきらめて生きるな』『30代を無駄に生きるな』『20代を無難に生きるな』(きずな出版)、『感動の条件』(KKロングセラーズ)など多数あり、書籍累計発行部数は330万部を突破している。

本書の要点

  • 要点
    1
    多くの人が出会いを求めすぎて、本当に大切な人を見失ってしまっている。本来大切にすべきなのは、普段一緒にいる人とのつながりである。
  • 要点
    2
    目の前の人が笑顔になってくれることを地道に積み重ねる方が、結果的にうまくいく。
  • 要点
    3
    どんなお客さんとともに生きていきたいかがビジネスで一番現れるのは、価格設定だ。
  • 要点
    4
    引き寄せの法則の本来の意味は、同じレベルの人やものが引き合うという意味である。

要約

出会いを無理に広げる人、出会いが勝手に広がる人

その出会い癖は身を滅ぼす?

2005年、著者は東京の小さな事務所にて、彼の師匠と呼べる大実業家と対面していた。このときの師匠の言葉が、著者の価値観を大転換させることとなる。ここからは著者=僕の目線で綴っていく。

師匠はこう尋ねた。「行動力とフットワークの軽さをもとに今もいろんな人のところに会いにいってるの?」

僕は自信をもって答えた。「はい。行ってます。多くの人から人生は出会いで変わると教えられてきたので」

だが、意外にも反応はよくない。師匠はこう続けた。「お金と時間がもったいないな」

僕の頭は完全にフリーズした。お金や時間を出会いに投資しているのは、将来の人脈を増やすためだ。それは一般的には間違っていないが、師匠は「多くの人が出会いを求めすぎ」だという。挙句、今やるべきことがおろそかになり、本当に大切な人を見失って、命を滅ぼしてしまう。

チャンスは外にあるのか?
RakicN/gettyimages

26歳で商売をはじめた僕は、人脈は広ければ広いほどよいと心底信じていた。すごい人がいると聞けば、全国どこにでも会いにいった。社会的に力のある人と出会えば、チャンスをもらえる。そんな下心が満載で、相手に与えられるメリットを考えていなかった。

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要約公開日 2023.02.02
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