精神科医Tomyが教える

運を良くするたったひとつの正しい方法

未読
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運を良くするたったひとつの正しい方法
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運を良くするたったひとつの正しい方法
出版社
日本文芸社

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出版日
2021年03月20日
評点
総合
3.7
明瞭性
4.0
革新性
3.0
応用性
4.0
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おすすめポイント

なぜ自分には運がないのか――。そう考えて絶望することはないだろうか。あるいは、人の幸福を「運がいいだけ」と捉え、自分を納得させることもあるだろう。本書は、そんな「運」に焦点をあて、運を上げるためにどうすればいいのかを「認知行動療法」の観点から論述する。

本書によると、運とは「正しい考え方」と「正しい行動」によってもたらされる。運と聞くと、自分の力では変えることができない、確率論的な概念と捉える人もいるかもしれない。たしかに、宝くじを当てるくじ運のような運は、自分ではどうしようもないかもしれない。しかし、仕事がうまく回り、良きパートナーと巡り合い、そして人生を豊かで幸せに暮らしていくために必要な運は、自分自身の考えと行動で変えていくことができる。しかもその方法は、決して難しいことではない。日々のちょっとした行動の変化や気づきを積み重ねることで、運を良くすることは可能なのだ。

本書の著者は、ブログやSNSなどで注目される精神科医Tomy氏だ。著者の個性的な文章表現は痛快で、それだけでも飽きずに読み進めることができる。また、精神科医というバックグラウンドだけでは説明できない不思議な説得力があり、すぐにでも考えと行動を改めようという気持ちになるはずだ。自分の人生や人の幸福を運のせいと割り切っているようでは、いつまでも運は良くならない。これまでの自分の運は、自分の考えや行動が形作ってきた。であればこそ、これからの運は自分自身の行いで、いかようにも変えることができるのだ。

ライター画像
香川大輔

著者

精神科医 Tomy(せいしんかい とみー)
1978年生まれ。某国立大学医学部卒業後、医師免許を取得。研修医修了後、精神科医局に入局。精神保健指定医、日本精神神経学会専門医。現在はクリニックにて、日々数多くの患者と向き合う。フジテレビ「ノンストップ!」など、覆面でテレビ・ラジオ番組にも多数出演。2019年6月から本格的に投稿を開始した大人気Twitter「ゲイの精神科医Tomyのつ・ぶ・や・き♡」は、「日ごろのモヤモヤを吹き飛ばしてくれる」「一瞬で心が癒される」と話題に。舌鋒鋭いおネエキャラで、斬り捨てる人は斬り、悩める子羊は救うべく活動を続けている。著書に『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)、『失恋、離婚、死別の処方箋 別れに苦しむ、あなたへ。』(CCCメディアハウス)など多数。
Twitter @PdoctorTomy

本書の要点

  • 要点
    1
    運がいい人は、「正しい考え方」と「正しい行動」をしている。
  • 要点
    2
    「未来予想図」を書くことで、自分が正しい方向に向かっているかどうかを確認することができる。
  • 要点
    3
    運を悪くしないためには、軸、考え方、行動を常に確認することが重要だ。自分の人生や幸せと向き合って、自分の行動に結び付けたい。
  • 要点
    4
    人間関係で自分の運は変わる。正しい考え方と行動を心がければ、運を上げるパートナーにも出会えるだろう。

要約

運の正体

精神科医からみた運とは

精神科医の立場から、運の正体について考えてみよう。運がいい人というのは、何をしてもうまくいくように感じられるかもしれない。しかし、「特定の人だけがいい思いをする」というのはあり得ない。実は、運がいい人とは、正しい考え方をして正しい行動をしている人なのだ。

うまくいかないことが続くと、運が悪いと考えることもあるだろう。運のせいにするのは、ストレスから身を守るための「防御規制」と呼ばれる心のはたらきだ。しかし、運のせいだけにしていては、自分の可能性をつぶしてしまう。多くの出来事は、自分の考え方や行動で良い方向に持っていけるのだ。

運命は自分で作ることができる
shapecharge/gettyimages

運命の定義はさまざまだ。人生の方向性は節目節目のイベントでも決まるが、日ごろの生活態度や考え方、行動の積み重ねが大きく作用するのではないだろうか。ここでは、精神科医と物書きという二足の草鞋を履く著者を例にみていく。

著者は幼少期から本が好きで物書きになる夢を持っていたが、実家が経営する内科クリニックを継ぐために医学部へ進学した。しかし途中で内科医に向いていないと感じ、一番文系に近そうな精神科医を選択した。その後、家業を継ぐために一旦内科医に戻ったが、パートナーの「Tomyって文章書くの好きだったよね?」という言葉をきっかけに、子どもの頃からの夢を思い出した。そして、ゲイで精神科医という特徴を生かしたブログを立ち上げ、書籍化も実現。クリニックは内科のドクターに託し、今は再び精神科医として勤務している。

こうして、著者は精神科医と物書きという2つの夢を実現した。運の要素もあるかもしれないが、「いつかはこれをやりたい」という気持ちが根底にあったからだ。運命は自分で作ることができるのである。

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要約公開日 2023.02.24
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